まいどです。
鳴門鮃とは
「幻のヒラメ」と言われる鳴門鮃(ナルトビラメ)を皆さんはご存じでしょうか?
徳島県の海洋生物学者・池ノ内氏により2019年に発見されたばかりの新しい魚でして、令和元年だったことから元号をとって令和鮃とも呼ばれるとか?当然ヒラメ類の中でもレアでして、フラットフィッシュの頂点と言われます。

鳴門の名前からも分かるように、このヒラメの生まれは鳴門海峡です。紀伊水道と瀬戸内海の干満差から生まれる激しい渦潮は世界3大潮流にも数えられる名所です。このような特殊な環境は、小笠原諸島や沖縄と同じように、生物が独自の進化を遂げることがあり、それが鳴門鮃の正体だそうです。
そしてなんと!現在、鳴門鮃が岡山に接岸中です!
幻ハンターとして、これは狙いに行かねばなりません。ということで行ってきました。
実釣
~下津井・高室港~
勿体ぶるつもりはないので、サクッと書きます。
釣りに行ったのは高室のサーフ。フラットフィッシュは基本的にあまり水深を気にしない魚です。餌が豊富でルアーと魚との距離が短いサーフは、釣れる確率アゲアゲのフィールドとなります。
結んだルアーはサスケ120列波。シーバスアングラーでなくてもその名を知っているアイマの名作ルアーです。飛行姿勢が安定していて飛距離も出るし、リップレスミノーにしては水をよく掴むのでとても使いやすいルアーです。
第一投。サスケを沖に向かってキャスト!サスケェ…
巻き巻き…
ストップ
巻き巻き…
ストップ
ご存じでしょうか?フラットフィッシュにはこの”止め”がとてもよく効きます。シャッドデールでは出来ないプラグならではの攻め方です。すると…
グゥン…
ググン!グイグイッ!
ギュ~~~~ン!
突如襲う、猛烈な引き!必死に止めようとするが、ドラグが出される!
まさかランカーサイズのシーバスか?!とも思ったのですが
バシャバシャバシャ!
水面を割ったその姿はまさしく大型のヒラメ!だがここいらでよく釣れるヒラメとは明らかに違う!
是が非でも釣り上げたい!しかし想像以上の大物で、主導権を握ることができない。5分をすぎても弱ってくれず、私の腕はパンパンです!
(体力が…!もうダメか…!)
弱気になった私の脳裏に浮かんだのは……

<オマエの力はこんなモンじゃねーだろ!>
俺(コイの引きは…こんなもんじゃなかった!)

<ぜってぇ負けんじゃねぇぞ!>
俺(ボラのスタミナは…もっと凄かった!)
現れては消えるかつてのライバルたち。
背負った物の重みが、背中を支えてくれる。
苦しいのは自分だけじゃありません。鳴門鮃もさすがに疲弊しています。
もう腕は力が入っているのかも分からない。
限界が…近い。
そう悟った私は、ドラグを締め込み勝負に出ました。
苦しみも。
悲しみも。
俺の全部。
全部の全部、詰め込む。
持って3分、いや2分。
その時俺は、倒れるだろう。
だが俺はもう釣り上げるまで、リールを巻くことをやめない!
俺「行くぞ!!」
グルグルグルグル!!
ギュイ~~~ン!!
グググググ!!
俺「~~~~~ッッ!!」
なぁ、鳴門鮃。
凄いよ、お前は。
大きくて…
早くて…
そして…強い。
ここまで成長する為に、お前は一体どれだけの物を犠牲にしてきたんだ?
「魚の気持ちになって考える」
なんて言葉があるけれど
「魚の気持ちがわかるのか?」
なんて返す人がいる。
分かる。
嘘じゃない。
竿、糸、針を通じて、魚の半生を知ることが出来る。
時に涙することさえある。
ずっと続いてほしい夢のような時間。
いつかは消え去り戻れない、今だけの魔法。
だけどそろそろ終わりにしなきゃいけない。
進まなきゃ…前に。
俺は最後の力を振り絞り、竿を天に掲げ、渾身の力でリールを巻いた。
………
……
…
感動の出会い
俺「はぁ…はぁ…」
ザザーン…
浜辺に響く波の音。
寄せては返す何かにそれが攫われてしまうような不思議な感覚の中、私の目はそれに釘づけになっていました。
俺「…す…すごい…!」
通常ヒラメ類は顔が横についています。それは待ち伏せ型の魚にとって、距離感や視野の問題で獲物が捕らえやすくなる為…というのが通説ですが、鳴門鮃は鳴門海峡の激流で進化してきた魚。遊泳力に優れるため顔が縦についています。
そして通常のヒラメ類には見られない長い尾を優雅に、そして悠々とたなびかせていました。
最も気高きフラットフィッシュ…そう呼ばれる理由が、分かった気がしました。
これが幻の……

鳴門鮃!!
ここで私から読者様に一つ、質問があります。
いつからですか?
いつから…鳴門鮃なんて魚がいると錯覚していたのですか?
ナルトビラメ…私は最初から皆さんにヒントを出していました。
冒頭で海洋生物学者の池ノ内氏がどうとか、元号をとって令和鮃とか書いたのを覚えていますか?それこそが洗脳の儀式だったのです。
これが私の能力…
能力…
『星空の魔法使い』!!
概要:特質系+操作系スキル。ブログを読んだ者の認識をコントロールする。
※ブラウザの戻るボタンを押さないで下さい。
すいません。我慢してたんですが、どうしても下らないことが書きたくなって…。
鳴門鮃の魅力
「シーバス狙ってて釣れたんでしょ?」
と思う方が多いかと思いますが、違います。
ここ倉敷市には、エイをターゲットとして狙っているマニアな方達がいます。
この時期に高梁川でグローブはめてショアジギタックル+3号ラインで釣りをしている人たちがそうです。
「魚に上下はなく、釣りに優劣はない」
これは私の考え方ですが、どの魚にもそれぞれ違った魅力があると考えます。エイも例外に漏れずでして、エイは私たちの身近で狙える怪魚なのです。
鳴門鮃は美味しい?
ということで厄介者扱いされるナルトビエイですが、持って帰って食うことに。
家に帰ると嫁はもう寝ていたので、ペチペチと頬をたたいて起こしたところで、目の前にエイを突き付けます。
俺「トモ…ダチ…」
悲鳴を上げる嫁。満足したので調理開始!

うーん、どうしよう。

表。

裏。人っぽい…
まな板の上においていますが、あまり意味がありません。

ちなみに大変そうに見えますが、エイをさばくのは簡単です。全身の骨が軟骨なのでザクザク切れます。このように頭を切り取ります。
あとは真ん中の背骨と内臓を切り取るだけなのですが、ここから先の画像はありません。なぜかというと、内臓を取り除こうとした時に、色んな体液が漏れてきて大変だったのです。
赤とか、緑とか、黄色とか、茶色とか、それはもうありとあらゆる体液が大量に溢れ出しました。その量は流し台を汚すだけに留まらず、ビチャビチャと床にこぼれてさぁ大変。
嫁絶叫。
阿鼻叫喚。
地獄絵図。

身とキモが取れました。

美味しそう!

そして完成した肝と身の煮付け!
まずは肝を一口!
俺「苦っ?!」
むちゃくちゃ苦い。
苦玉が肝の中にあるらしく、そこを取り除けていなかったようです。
次回から気を付けようと、そこから離れた部位を食べると…
俺「…うん、ふつう」
アッサリとしたレバーです。特にクセもありません。ただしかし「積極的に食いたい」という気が起きないほどに、普通すぎます。
俺「身はどうだ?」
箸で身をほぐそうとすると…プルン!
おおっ、皮もコラーゲン豊富だが、身もプルンとしています。これはとても美味しそう!口に放り込むと…
俺「……ふつう」
クセはありません。そして若干繊維質なようです。カレイの煮付けのように口の中でとけて無くなるような柔らかさ・優しく上品な味はしません。というか、あまり味がしません。
そして気になるのがわすかに口に残る臭み。
サメ類特有のアンモニア臭…というほどではないのですけど。
結論としては…
「食えなくはないけど、進んで食べたいとは思わない」
というレベルでした。
アカエイはもっと美味しいらしいので、機会があれば赤鮃に挑戦しますw
最後までお読みいただきありがとうございました。
またどうぞ。
ダイワの安くて性能十分なエイングロッド。ショアジギにも流用出来ます!
大きなリールは一つはもっておきましょう。レグザ最高!
コメント
コメント一覧 (6件)
ご無沙汰しております!新しいブログも楽しみにしております!!春はメバルばかりいってましたが、最近チヌを再びやりだしました!本日(14日)も出撃し坊主(笑)そういえば水玉の下で初めてチニンガーをお見かけしました。チニングされてる方はあまり見かけないので話かければよかったなー!まさかホープさんじゃないっすよね??
かめこさん、まいどです!
私も春はメバルばっかりでしたよ。メバルは最高ですよね!梅雨メバルもやりたかったんですが、他に釣り物が多すぎて…。
14日は釣りに行ってないのでその人は私ではないですw
ホント何でもかんでも釣られてて流石です!
数ヶ月前くらいからですかね、チニングしてるとよく見かけますし、ちょいちょいヒットしてくれます、がチニングタックルじゃ上がりません(泣)
スーパージャンプで仕掛けブチ切られるのでエイに申し訳ないことになってます…。
アカエイは泥棒焼き?という食べ方をされる人がいるのを15年以上前にズームインか何かで見た記憶がありますね。
ともさん、まいどです!
以前高梁川でガチなショジギタックルで、ドラグ締めて「クウッ!」とか言いながらエイに体持ってかれそうになってる人を初めて見た時は
「バ…バ○じゃないのか…?」
と思ったのですが、気付けば自分もマネしてそんな釣りをするようになっていました。
熱い野郎達でしたw
泥棒焼きというのは知りませんでした。
今度釣ったら試してみます!
いいナルトビラメですね!
高梁川のボラは食べましたが、エイを食べようとは思いもしませんでした
内臓の液体、カラフルでキレイそうですね!
今夜が山田さん、まいどです!
同じエイでもアカエイの方が美味しいらしいので、次回はぜひアカエイも試してみます。何にせよ可食部が多い魚なので、旨い食い方を見つけられたら素晴らしいのですが…。