オリムピックの竿ってどうなの?
高コスパ&高性能が売りですね!
オリムピックは日本で最も古い歴史を持つ釣具メーカーです。
ダイワやシマノのようなパッとしたイメージはないかもしれませんが、ロッドの性能は折り紙付き。
エバーグリーンの竿もここが作っていますし、シルベラード(チニングロッド)ではチニングロッドの常識を塗り替えました。
ということで今回はそんなオリムピックのシーバスロッド「アルジェントプロトタイプ」を徹底レビュー!
忖度せずに悪いところも正直に書きますから、ぜひ記事を読んで購入の参考にしてください♪
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
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竿袋
竿袋はシンプルにブランド・商品名が書いてあるだけです。
中はティップセクション、グリップを入れるスペースが分けられており、その間にバットセクションを入れて使います。
ブランクス
- 高強度&高弾性なトレカT1100G
- カーボン繊維を45度に交差させたクワトログラファイトクロスX
- 高性能なカーボン間を埋める樹脂ナノアロイテクノジー
これらの贅沢な技術を盛り込んでいるだけあって、同スペックの他メーカー製と比べてもかなりパワーがあります。
よくある「軽量化を重視してバットがスカスカなロッド」とは正反対で、バットが肉厚で不意のランカーシーバスとも安心してやりとりできます。
逆に50cmぐらいのアベレージサイズは簡単に寄ってくるので、ファイトを楽しみたい人には不向きかもしれませんね。
そういう方は902LMLや942MLを選んだ方がいいです。
また多方向からカーボンを巻いているのでパワーはありますが、その特性により感度はあまりよくありません。
キャストに関しては20gだとブランクの曲げ込みが足らず、30g程度が一番投げやすくて遠投でき、40gは投げられるけど飛距離は落ちます。
高弾性カーボンを斜めにクロスしているおかげで、キャストの際にブランクを曲げ込んでも捻じれや潰れが発生しないのが実感できますね。
20gだと他メーカー製の同スペックと比較しても飛距離は変わりませんが、アルジェントプロトタイプ1003Mが真価を発揮するのは25gから。
軽さや感度重視系のロッドだと曲げ込むとベリーからティップの押し出しが足らなくて飛距離が落ちますが、アルジェントプロトタイプ1003Mはそこが一番美味しいのです。
シーバスだけじゃなくてライトショアジギングにも最適ですよ。
ガイド
全機種チタンフレームガイドのトルザイトリングという贅沢装備。
おかげでブランクス自体は軽い方ではないのに、ロッド全体としての持ち重り感はとても少ないです。
またブランクスに違和感のない黒いスレッドがシルバーのトリムで締まって見えますね。
ちなみに1003Mのみバットガイドがダブルフットになっています。
グリップ
上下から締め込めるのでリールの固定位置を調整することができます。
これはGクラフトのロッドにも採用されている合理的な構造で、個人の体格やリールの重量に左右されないということ。
リールをセットした際に持ち重りするならティップ寄りにできるし、グリップの長さが邪魔に感じればバットエンド寄りにできるんですね。
ちなみにグリップの全長は約55cmで、リアグリップは29.5cm。
これは日本人男性の平均身長である170cmぐらいの体格の人にとって、肘にちょうど当たるかどうか。
キャスト時に振り抜きやすく、操作性を損なわずに余裕があるファイトを楽しむことができる絶妙な長さです。
グリップエンドには製品ロゴ等は付いていません。
私は地面にグリップをたてる時に傷が入るのが嫌なので、この方が気にせず使えるので好きですね。
3ピース
これは評価が別れるところです。
普通車で釣行する人なら2ピースで問題ないはずですし、釣りの準備や片付けに時間がかかって煩わしいかもしれません。
軽自動車にも収納しやすいし、私のように家の中で天井を小突いたり壁でこすってしまう人にはいいですね(笑)
バットジョイントなので均等な3分割ではなく、グリップ部にバットセクションを差し込む方式を採用しています。
これによってブランクスの性能を落とさずに携帯性だけを上げているわけですね。
ロングロッドでも2ピースで構わない人には無用ですが、合う人にはたまらなく合うロッドと言ったところでしょうか。
ただ継ぎ目に位置マークが付いていないのが残念です。
ダイワなんかもそうですが、シーバスロッドは継ぐ時に位置マークが付いているものが多いですよね?
アルジェントプロトタイプには付いていないので、適当に継ぐとティップ側とバット側のセクションでガイド位置がズレてしまうんです。
気を付けながら継げばいいだけの話なんですが、あった方が楽なのは間違いありません。
せっかく美しく曲がりも綺麗な印籠継なので、そこが惜しかったですねぇ。
総合評価
100満点中の85点といった感じ。
シーバスロッドに求められる張りと粘りのバランスが絶妙で、さらにコスパの良さも疑う余地はありません。
ダイワやシマノが同じものを作ったら1万円(それ以上?!)高くなると思いますよ~。
またブランクスの特性や製法によるものなので1003Mに限らず他の番手にも言えることですが、細かい操作や感度を求める釣りには向いていません。
できない訳ではありませんが、それならもっと軽くてシャキッとした竿の方が向いていますからね。
アルジェントプロトタイプは「投げて巻いて掛けて寄せる」というシンプルな使い方で性能をフルに活かせるロッドです。
軽快感よりも粘りや剛性感を好む人にピッタリで、少なくとも買って後悔することはないので安心してください。
一度買えばコケて叩き折らないかぎり末永く使えるロッドです!
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