現在のエギングシーンにおいて主流はチューブラーティップですが、ソリッドティップのもたらすメリットは計り知れません。
おかげで今ではいろいろなメーカーのラインアップにソリッドモデルが見られるようになりました。
しかし今回の記事でご紹介するのは、今までありそうでなかったHS(ハードソリッド)モデル!
- 既存のソリッドの違いは?
- チューブラーとどっちがいいの?
- どんなシーンに向いてるの?
そんなあなたの疑問を一刀両断!
ということで今回はオリムピックのカラマレッティ23GCALS-862ML-HSについて徹底解説!
ぜひこの記事を読んであなたの楽しいエギングライフにお役立てください♪
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
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評判・レビュー
1ヶ月使い込み60杯ほど釣った感想です。
まずバランスですがチタンガイドですし特に先重りもなく快適に振れます。先調子気味です。
感度すばらしいです。ナイトゲームが主でしたが情報量が違います。アオリのアタリ違和感、潮流の変化しっかり捉えられます。分かりすぎてゲソイチ合わせ増えました。単純な反響感度ならチューブラですし、もっとソリッドらしいのはegシリーズですがこのロッドはバランスよく仕上がっています。3.5号もしっかり振り抜けますしチューブラと同じように使えます。
さすがカラマレッティー。ソリッドも仕上げてあります。この価格帯ではオススメです。
ティップのマズメオレンジはナイトでは全く見えません…
引用元:アマゾン
この記事を読んでいる皆さんは、すでにネットでこのロッドのことを調べようとしたのではないでしょうか?
しかし悲しいかな…アマゾンの商品プレビューが一件あるだけで、SNSでも全く口コミが見られませんでした。
それもそのはずで、メーカー公式の紹介動画が以下ですからね…。
フィールドテスター増田将輝氏による解説
- 2.5号がよく飛ぶ
- チューブラーとそれほど変わらない硬さでソリッド感はあまりない
- 掛けてからのやりとりが楽な気がする
これぐらいしか話しておらずテロップで無難な解説が追記されているだけ。
3万円もするロッドなのにこれで誰が買う気になるんでしょう?
結論から言うと素晴らしいロッドなのですが、宣伝する部署がないのか機能していないのか、開発者がかわいそうです…(笑)
外観
EVAセパレートグリップは40.7cm。
8.6フィートのエギングロッドとしては標準的な長さです。
グリップエンドは無機質なEVAで飾りなし。
まぁここは地面に突いて傷だらけになるのでこれで構いません。
リールシートはアップロック。
ストレートで段差が少ない形状は手への負担を減らします。
バットにはカラマレッティの文字があり、スレッドにはシルバーのトリムが入っています。
黒いブランクスに白とシルバーが映え、落ち着いた飽きのこないデザインですね。
フレームが軽量なチタンなのはもちろん、トップガイドのリングにはトルザイトが使われ徹底的に持ち重りを排除しています。
ジョイントは曲がりがキレイで見た目も良いスピゴットフェルール(印籠継)です。
ティップ側のガイドスレッド4つは視認性重視のマズメカラーですが全く見えません。
外灯の下なら見えますが通常のソリッドほど軟らかくないので、ティップを目で見る釣りには向いてないですし。
機能というよりただのオシャレポイントだと思っています(笑)
付属品
竿袋はショボイですが、こんなものにお金かけるなら少しでも安くしてほしい派なので構いません。
保証は1年間で免責は9,900円(税別)。
実売価格が30,000円超なので妥当なのでしょうが、そこそこなお金がかかりますね…。
ハードソリッドのメリット
23GCALS-862ML-HSの特徴であるハードソリッドティップのメリットは以下です。
- 反響感度がそこそこ
- 荷重感度もそこそこ
- エギの移動距離を抑えやすい
現在のエギングロッドで主流になっているチューブラーティップとは中が空洞になっている構造のこと。
これにより軽くて硬いロッドに仕上がり、エギをしっかりシャクれる上にバイトの感触が手元に伝わってきやすいのです。
しかし感度というのは一種類だけではなく、掛かっていたテンションが消える「抜けアタリ」や潮流の変化などの荷重変化を捉えるのにチューブラーは向いていないのです。
そこで中まで詰まったソリッド構造を採用することにより、ティップの強度を保ちながら細く軟らかく仕上げたのが通常のソリッドモデル。
ただしソリッドモデルには以下の弱点があります。
- 強度がつなぎ目で急激に変わるので折れやすい
- ティップが軟らかくてエギをシャクリにくい
- ガイドが小さくてノットが大きいと抜けが悪い
通常のソリッドモデルの強力なメリットは認めつつも、決して扱いやすいものではありませんでした。
少し重めのエギを投げる時は垂らしを長めにしてバットで投げるなど、気を使わないといけない一面も…。
しかし23GCALS-862ML-HSのハードソリッドは弾性率は公表されていませんが径は1.3mmと太め!
一派的なソリッドモデルMLの0.9~1.1mm程度なので、チューブラーと一般的なソリッドティップの中間的な硬さです。
これによって反響感度に加えて荷重変化も分かる高バランスなロッドに仕上がった他、気を使わずにチューブラーロッドと同じ感覚で扱えるようになりました。
ハードソリッドのデメリット
全てにおいて中途半端
メリットがそのままデメリットです。
ティップが軟らかいのでチューブラーほどの反響感度は得られず、通常のソリッドより硬いのでテンション変化も分かりにくく中途半端…。
ただしラインテンションを抜かないように気を付ければどちらも対応できます。
つまり反響感度80点+荷重変化20点=合計の100点のスペシャルなロッドではなく、反響感度60点+荷重変化60点=120点のスーパーなロッド。
実際には今のハードソリッドは進化していて反響感度面でもチューブラーにそれほど劣らないのですが、イメージではそのような感じです。
オートマチックではありませんが、使い手が性能を引き出せれば23GCALS-862ML-HSは強力な武器になります。
使用感
ガイドが軽量なチタン&トルザイトなので持ち重りはなく、ロッドを振った後もブレません。
2.5~3.0号のエギのキャストや操作に最適です。
特に2.5号エギはしなやかなティップに載せられるので飛距離は申し分ありません。
これがULなどごくライトなモデルだと全体的に軟らかすぎて飛距離が出ないとか、操作性が悪くて何をやっているか分からなくなりますからね。
3.0号エギをフルキャストする時はティップの押し出しが少し足らないのでベリーで投げる感じ。
シャクリもティップが負け気味なので同じ要領です。
3.5号はバットに重さをのせて投げる感じで、この辺りが実質的な上限でしょうか。
感度面では引っ張るバイトはよく取れるし、ロッドをジワーッと引いたりしてラインにテンションをかけていれば抜けアタリもちゃんと取れます。
潮流変化は潮が早ければよく分かりますが、緩い時はさすがに軟らかいソリッドモデルには劣りますね。
補うためにはロッドの角度や操作でうまくテンションを維持するなど、釣り人側にも技量が求められます。
使用シーン
9月の新子からそこそこサイズが釣れる11月までに活躍する、2.5~3.5号エギ用秋イカ用万能ロッドと言ったところでしょうか。
ただし3.5号エギは深場でバシバシしゃくろうとするとティップが負けるので、晩秋になってアオリイカのレンジをボトムに固定する頃には使用頻度が落ちてきます。
4.0号なんて投げる気にならない竿なので、春アオリには使うことはありません。
またベリーでしっかり飛ばしつつ、ティップで乗せられるのでリトリーブのエギングにはかなり有利です。
私は巻きの釣りをする時は飛距離を重視してチューブラーで投げることが多かったんですが、どうしても弾いてしまうことがありました。
特にアオリイカに警戒されてツンッとイカパンチで様子見される時はあきらめていましたが、キャッチ率がかなり上がりましたね。
また海峡部など潮が速いエリアでのアドバンテージも高いです。
チューブラーでは潮流変化を把握しにくい、軟らかいソリッドではヨレまで届かないというジレンマがあったのですが、23GCALS-862ML-HSはハードソリッドによって見事に両立させています。
最後にソリッドティップを効かせることでエギの移動距離を抑えることができるので、タフコンディション下でも使いやすいですね。
流用できる釣り
- メバリング
- ミドルゲーム
- ライトロックフィッシュ
- チニング
エギングロッドは汎用性が高いので何にでも使えますが、特に23GCALS-862ML-HSが向いている釣りを上から並べてみました。
一番はやっぱりフロートリグを使用したメバリング。
フロートを沖に届ける遠投力、潮流変化を把握する感度、浮かして手前のシモリを交わすバットなど、全ての面で専用ロッド以上に最高です。
次点でミドルゲーム。
5~10gのジグヘッド+ワームを投げて操作するのに最適なので、ミドルゲームにも相性バッチリですね。
投げるだけなら他にも選択肢があるのですが、ボトムを流すという釣り方の特性上、ティップにはある程度のしなやかさと感度の両立が求めらます。
次はライトロックフィッシュ。
20~30cmぐらいの根魚はストライクど真ん中ですが、小型のカサゴなどを相手に3gジグヘッドなど軽量リグを使いたい時は専用ロッドに一歩譲ります。
最後にチニング。
もともとチニングにはエギングロッドを流用する人も多く、その中では23GCALS-862ML-HSはチニングにも優秀な部類に入ります。
ただし専用ロッドの感度や操作性を知っている人には、釣果はそれほど落ちないまでも快適とは言えないレベル。
まとめ
- 反響感度…チューブラーに近い
- 荷重変化…軟らかいソリッドには劣る
- メリット…反響感度と荷重変化の両方が分かる
- デメリット…使いこなすために技量が求められる
- 投入シーン…
秋イカ全般
リトリーブの釣り
遠投と潮流変化の把握の両立
エギの移動距離を抑えたい時
いかがでしたか?
かなり高バランスに仕上がっている竿なので、ぜひ使ってみてください♪
リトリーブのエギングはこちらの記事をどうぞ。
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