アームがパタパタ動いて釣れそうだな~!
ブレーキンビームは使い所を選びますよ?
初めてブレーキンビームを目にした時、おそらく多くの人は独特なアームに目が行きますよね。
あのアームが自発的にアクションを起こしてオートマティックに釣れそう…そんなイメージを持っていませんか?
実際に使った私からすればブレーキンビームはむしろ使いにくさが目立つクセが強いワームでした。
しかし同時に性能を引き出せるならば、代えの効かない強い武器になるのも間違いありません。
ということで今回はダイワ・渡邉長士テスター監修の「月下美人ブレーキンビーム」を徹底解説!
この記事は約3分で読み終えられるので、ぜひ使い方の参考にしてやってください♪
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
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特徴
まずはブレーキンビームの外見とその特徴をざっとご説明しておきます。
一番の特徴であるアームは高い効率で前方方向からの水を掴み、リグのフォール速度を抑える役割。
ボディに入っている深めのリブはアームとは別のあらゆる方向からの水流を捉え、潮受け性能をさらに向上させていますね。
三日月のテールとクロスの突起は、リグに力が加わった時に複雑で生命感のあるアクションを生み出すのに一役買っています。
釣れない使い方
①流されすぎる
- 潮が速い
- 軽量ジグヘッド
- アップクロス
「小型ワームは存在感が伝わってこないため、何をやってるか分からなくなる」
これはある程度ライトゲームの経験がある人なら経験した耳にしたことがある言葉でしょう。
でもブレーキンビームはアームが水をつかむから安心…なんて思っていませんか?
試しに潮がよく流れている場所で1g程度のジグヘッドと組み合わせ、アップロスに投げて糸ふけを取りながらドリフトさせてみてください。
どうですか?存在感はよく分かりましたか?
答えはNOですよね。
ブレーキンビームは潮受けが良すぎるので流されすぎてしまい、ラインがすぐに弛んでしまい存在感がつかめなくなります。
②浮き上がる
- 潮が速い
- 軽量ジグヘッド
- ダウンクロス
じゃあそれに負けないように速く巻いてラインを張らせたら…ってそれはもうドリフトじゃありませんよね。
それどころか強い水押しを伴うパーツが付いているワームは、後ろからの強い潮流で暴れやすいのでむしろ釣りにくいと言えるでしょう。
しかしダウンクロスに行くと先ほどと正反対のシーンとなり、しっかりと潮を受けるのでラインが張りやすくなります。
そしてドンドン浮いていき、狙ったレンジから外れてしまうんですね。
よほどのピンで一定レンジにキープさせたいならそのような使い方もできますが、通常のアジングにおいて極めて少ないシーンだと言えるでしょう。
③巻きの釣り
アームに目を囚われがちですが、ブレーキンビームは本来プランクトンパターンを意識したワーム。
プランクトンは遊泳力がほぼないので潮に流されてくるだけで、アジは潮上を向いてそれを捕食しています。
よってドリフトで送り込むのが最善であり、巻きを入れてしまうとシラスなど小魚系のベイトに変わってしまいアジの食性から外れてしまうんですね。
リトリーブの釣りならサイズ/アクションともに他にも選択肢はありますからブレーキンビームを使う意味がありません。
釣れる使い方
①潮がゆるいポイントで使う
- 潮が緩い
- 近距離(10m程度)
- 軽いジグヘッド
先ほど「ブレーキンビームは流され過ぎて使いにくい」という話を書きましたが、今度は流れがゆるい場所でやるといい思いができました。
状況が反対になると今までデメリットだった特徴がメリットに切り替わります。
通常は潮が緩い時はフォールで食わせるしかありませんよね。
しかしブレーキンビームを0.4~0.8gのジグ単で使えば、その高い潮受け性能によってドリフトさせることが可能!
ドリフトほどアジに簡単に口を使わせられる釣り方はないので、これは非常に強力な武器になります。
飛距離はお察しの通りですが常夜灯の照らす足元付近なら問題ありません。
②1g以上のジグヘッドを使う
- 流速は適度
- 中間距離(15m程度)
- 1.0~1.5gジグヘッド
普段他のワームを0.8g~1.0gのジグヘッドと組み合わせて使用しているポイントなら、ブレーキンビームの場合は1.0~1.5gといった重めに変更してみてください。
これによって上記のデメリットがかなり抑えられ、飛距離や潮なじみもかなり向上して使いやすくなります。
「飛距離を出しつつフォール速度はそのまま」と言えば分かりやすいでしょうか。
アジングでメインとなる20cm以下のサイズの主食はほぼプランクトンですが、小さなワームをしっかりドリフトさせられるのは強いですよ。
この組み合わせで年中どこでも通用します。
③激流&ディープのアミパターンに使う
- 激流or深場
- 2.0~3.0gジグヘッド
- フォール速度を抑えたい
私が住んでいる岡山県(瀬戸内海)の海峡部は川のような流れ&水深10mというエリア。
そして秋~春先のメインベイトはボトムのアミなんですが、これが通常のワームでは一筋縄ではいきません。
というのも重いジグヘッドを使わないとボトムまで送り込めないのですが、いざボトムに到達すると肝心のフォールが速すぎて食わないというジレンマ。
じゃあワームのサイズを大きくして潮受け向上させても同じことでは?と思われるかもしれませんが、そうなるとアミのサイズ感じゃなくなって食わないので小型ワームであることは必須なのです。
ということでブレーキンビームならタングステン製のジグヘッドでボトムに送り込みつつ、着底後のカーブフォールなら落下速度を最低限に抑えられますよ。
飛距離
ブレーキンビームは飛距離が出る方のワームではなく、これも私が「わりと使いにくいな…」と感じた一因です。
アジリンガーやアジングビームFATなど一般的なピンテール系ワームの飛距離を10とすると、ブレーキンビームの飛距離は8といったところでしょうか。
また風の影響も受けやすいので強風の日はさらに差が広がります。
ただしこれは弱点というより使いどころが適切かどうかの問題ですね。
上で書いたようにブレーキンビームの投入シーンは「重いジグヘッドで沖や深場を攻める」or「軽いジグヘッドで手前を流す」のどちらかに特化しています。
それ以外の「軽いジグ単で飛距離もそこそこ出したい」というシーンではそもそも使う必要がありません。
フォール
フォールはかなり遅くて体感的にはシラスビーム2.8インチと同じくらい?
コンセプト的にはレオンさんがブリーデン所属時代に開発した「シュラッグミノー」と同じですが、向こうはシャッドテールだしボディサイズ的にも別物です。
このサイズでここまでフォール速度を抑えたワームは今までなく、おかげでアジのいるレンジ(=水深)をゆっくりと通過させられるので食わせやすいですね。
「これでボディをもっと太くして小型のテールなんか付けたらどうなっちゃうんだろう」と興味が湧きます(笑)
フッキング
13cmクラスのアジなら問題なく吸い込めるのですが、群れのサイズがそれを下回ると掛からないことがポロポロと。
恐らくバイト時にアームが邪魔になっているはずで、10cmぐらいの極豆サイズになると結構な差を感じます。
またアームの主張が強すぎるので、アームそのものにバイトしてくることもありますね。
ただしこれは同サイズの小型ワームと比べてのことであり、一般的な1.5インチクラスのワームと比べれば変わらない程度と言えます。
アクション
ダイワ公式サイトの水中動画で「アームが水をつかんでプランクトンの揺らぎを再現」とうたっていますが私の考えは違います。
このアクションは揺らぎというよりアピールというニュアンスの方が適切。
現実にこんなにバタバタと体のパーツを一生懸命に振るプランクトンがいるでしょうか?
仮に同サイズのアームのないワームを同じ速度で通せたとして、ブレーキンビームの方が食うでしょうか?
答えはNO。
最初のアグレッシブな個体だけは我先にと飛びつくでしょうが、アクションの大きさはスレを進行させるので数釣りには向いていません。
あくまでフォール速度を抑えるためにアームが必要なのであり、パタパタアクション自体は副産物的なものでしかありません
ジグヘッドの付け方
高耐久素材でフックを刺しにくいと言われる月下美人シリーズですが、ブレーキングは意外と付けやすいですよ。
頭にはフックを刺すための穴が空いているので、ここに針先を刺します。
その後はワームではなくジグヘッドを動かして中心部に通していきます。
針先を抜く位置が前すぎたり後ろすぎた場合は、リブの位置を覚えていれば次で調整できるので2~3回でセットできますよ。
おすすめカラー
私のおすすめですが上から桜ドットグロー、常夜アミオレンジ、クリームソーダ。
順番にアピール度が高くなり、クリア~マッディまで水の色に合わせて投入します。
特に常夜アミオレンジは赤とゴールドの極小のラメでアピール力を備えた透過系カラーで万能なので、1つ持っておくならこのカラーがおすすめ。
他の月下美人ワームとの比較
月下美人シリーズのワームには他にもプランクトンパターン用のものがあります。
アジングビームFATやクロスビームFATが代表格で、これらもそこそこ潮受けがよい小型ワームです。
しかしブレーキンビームはさらに潮受け性能が高いので、ポイントが遠い場合や潮がゆるい時に使うとよいでしょう。
逆にアジングビームFATやクロスビームFATで足りる状況では、流れを受けすぎてレンジを入れにくいことも。
目安として人が歩く速度の半分程度の流速で水深が7mまでならブレーキンビームはとても使いやすいです。
釣行記
この日は常夜灯の下は小型シーバスが狂喜乱舞していました。
こういう時のアジの居場所は決まっており、シーバスの下か光量の少ない沖がほとんど。
ということで「まずは手前のボトムを付近を攻めてみよう」とタングステン製1.5gジグヘッドにセットして一気にシーバスのいる層を突破します。
ボトムを取ったらラインを張ってボトムをドリフトさせているとすぐにコツッと小気味の良いアタリが出てそこから連発!
サイズに不満が出てきたので今度は沖に投げてみます。
明かりが届く外側に着水させ、糸フケを取りながらフォールさせているとコツッ!
ちなみに他の小型ワームも使いましたが、着底が早くて思うような攻め方ができず1バイト&バラシだけというお粗末な結果。
セイゴがいなければもっと軽いジグヘッドを使えるので他のワームでも良かったのですが、今日はブレーキンビームがハマる状況でした。
これは今後もバッグに1つ忍ばせておかないといけませんね♪
まとめ
- 重いジグヘッドと合わせて飛距離を出しつつフォール速度を抑える
- 潮上に投げてドリフトさせるプランクトンパターンに使う
- 流れが速すぎると流され過ぎるので軽量ジグヘッドと相性が悪い
- アームがバイトの邪魔になることがある
- アジングビームFATやクロスビームFATとは潮受けの違いで使い分ける
- おすすめは常夜アミオレンジ
いかがでしたでしょうか?
シーンに応じて使い分けて釣果アップを目指してください♪
月下美人ワームのまとめ記事はこちらをどうぞ。
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