夜釣りでキスを釣りたいんだけど…
この記事を書く前に「キス 夜釣り」で検索してみたんですよね。
そしたら変な情報がズラ~っと…「絶対キスの夜釣りしたことないよな…」と言いたくなりました(笑)
キス釣りは夜の方が釣れる、とか…
夜釣りで大量に釣れる方法、とか…
そりゃメディアサイト様はタイトル詐欺良いこと書いてアクセスを集めるのが仕事…それは分かりますよ。
だけどこれは信じて釣りに行った人が可哀想なレベル!
ということで今回はキスの夜釣り、その真実を書かせて頂きます(笑)
その上でどうすれば良いのか、現実的な話をさせていただきましょう。
それではどうぞ!
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キスは夜でも釣れるのか?
結論から言うと夜でもキスは釣れますが昼よりも難易度が高くなります!
夜にアナゴやチヌを投げ釣りで狙ってる人は多いですが、キスを狙っている人をどれだけ見ますか?
ほとんどいませんよね…それが真実です。
では何故キスの夜釣りは難易度が高いのか、その理由をご存知でしょうか?
その理由は単純明快で、キスは夜行性ではありませんので夜は砂に潜って寝ているんですね。
もちろん全ての個体が寝ているわけではないので夜釣り自体は成立するんですが、昼に比べて数が激減するのは否めません。
それ故に一年中キス釣りばかりやっている人ですら夜に行くことはほぼないのです。
夜釣りでキスを狙うメリットは?
大型が狙える
夜になるとピンギスはほぼ寝て釣れなくなりますが、昼間に十分な餌を取れなかった大ギスは起きて活動をしていることがあるのです。
つまり「アタリは減れど釣れたら大きい」という図式が成立するんですね。
昼の方が釣れると言ったって10cm未満のピンギスがたくさん釣れても困りませんか?
持って帰って捌くのも大変ですが、よほど掛かり所が良くない限りリリースしても助かりませんからね…。
そういう人には夜釣りの恩恵がありますが、絶対に大ギスが釣れるという訳ではありませんよ。
大きくても寝ている個体はいますし、小さくても起きているキスもいますから。
涼しい
キスを釣る人達は感覚が麻痺していますが(笑)、そもそも夏の昼間に何時間も投げ釣りするのは危険な行為です。
暑さにやられてクラッと立ちくらみした経験がある人も多いと思いますが、そのまま海にボチャンしたら命を落としますよ。
だから朝の2~3時間だけやるとか、よほど熱中症対策をしっかり行う必要があります。
しかし夜釣りは涼しいのでフラッと釣りに行って飽きたら帰る…そんなスタイルで釣りが出来るのがメリットですね。
ポイントが空いている
休日ともなれば明るい時間帯はいいポイントは先行者に取られて入れませんよね。
ですが夜釣りならライバルが減るのでポイントインできる可能性がアップ!
夜釣りが釣りにくいとはいえ、朝までそこにいれば一級ポイントでそのままキス釣りができるということです。
移動しやすい
みんなが近所に釣場がある訳ではなく、片道1時間以上かけて通う人だっているはずです。
しかし夜は道が混まないのでスイスイ♪
渋滞に巻き込まれてイライラする人には夜釣りがおすすめです。
時間帯
キスの夜釣りで一番おすすめなのは2~5時で、時点で19~22時、一番釣れないのは22~2時。
キスも人間と同じで大型(老人)ほど早くから目が覚め、良型(大人)の方が遅くまで活動するものなんですね。
つまりチャンスタイムである朝マズメを含めた夜釣りが最高で、次に夕マズメを含めた夜釣り、その間は寝ている個体ばかりなのでチャンスが少ないんです。
餌
一番いい餌はチロリで夜光るし、食い込みもいいし、よく釣れる、夜は温度変化もないので活きがいい…最強なんですが、置いている釣具屋がほぼないのが残念。
ということで現実的にはキスの夜釣りでは餌は砂虫一匹付けか青虫半分がおすすめです。
普通に考えたら大きすぎるでしょうが、乗る乗らない以前に餌をキスに発見してもらわないと始まりません。
そこで大きな餌を使う事でキスに気付いてもらう訳ですね。
それに夜はピンギスはほぼ寝ており大ギス狙いになりますから、大きな餌でも問題なく口に入りますよ。
ただしタラシがあまり長いと食い千切られてしまうので、餌は写真のようにハリスまでスライドさせて後方から針先を抜きましょう。
後で詳しくご説明しますがストラクチャー周りで置き竿の釣りになりますから針は流線の10号、2本までがオススメです。
ポイント
常夜灯周り
ここで多くの人が間違えるのですが、夜は砂浜ではなく漁港に行ってください。
例え昼間によくキスが釣れるサーフでも、そこには夜はキスはいないと決めつけて敢えて捨てるんです。
もちろん広いサーフでキスの付き場をピンで知っているなら話は別ですが、それよりも漁港の方が難易度が低いです。
そして昼行性のキスが餌を探してウロウロしているのは常夜灯の周りです!
灯りが海面を照らしている中ではなく、そこから20~30m離れた辺りにいることが多いですね。
というのもキスは海の中において弱者(食われる立場)なので、流石に灯りのど真ん中は危険です。
シーバスはもちろんイカやタコだって集まって来ますから。
魚は人間が分からないような光もちゃんと認識しているし、大型のキスは頭がいいということですね!
ストラクチャー周り
先ほど「広いサーフでもキスが付く場所をピンで知っているなら夜釣り可能」と書きましたが、そのピンとはストラクチャーのことです。
この写真では手前の砂地に岩が転がっており、アオサが生えていることから水位が上がると水没することが分かりますね。
その奥には小さな流れ込みがあり岩があり、沖に向かって小さなカケアガリも確認できます。
更に奥には敷石も入っていますがここにもキスがまわってきます。
これは昼にも言えることですが大型のキスはシモリの周りに付く傾向が強く、夜になるとさらに行動範囲が狭まるんですね。
どんな魚でも大型=警戒心が強いから今まで生き抜いてこれたのであり、捕食される側であるキスの場合はその傾向が特に強い。
フィッシュイーターから身を隠せるストラクチャー周りは、夜に活動するような大型個体と切っても切れない関係なのです。
船道
船道は港に入ってくるor出ていくキスが通らざるを得ないため、回遊するキスに出会える可能性が高いポイントだと言えるでしょう。
特に常夜灯やストラクチャーが絡んでたら一級ポイントなので、先行者がいなければ真っ先に入りたいですね。
ただし船が通る時は早めに仕掛けを回収するよう気を付けて下さい。
釣り方
置き竿で狙う
沖から手前まで広範囲に探る「引き釣り」がキス釣りにおいて最強なのは疑うべくもありませんが、夜は逆に釣れない釣法だということを知っていましたか?
オープンエリアに散らばったピンギスで数を稼ぐのと違い、夜に餌を求めて活動するキスはストラクチャー周りから離れようとしません。
更に夜は視界が効かないので動く餌を追うことが出来ないため、仕掛けを引くほどアタリは減ってしまうんです。
つまり夜は狙ったポイントに餌を投げて待つのが効率的という訳ですね。
ただフグが混在する夜釣りポイントもあって完全に釣り分けることはできないため、そういう場所では引き釣りで釣らざるを得ません。
投げて待つだけなんて簡単だな~…というのは大きな勘違いで、確実にキスが通るであろうピンポイントに仕掛けを投げて待つのは最も難易度が高いと言えるでしょう。
また投げて放置する訳ではなく、30秒に一度くらいは竿をサビいて餌をアピールすることが大事です。
竿は複数本
ただでさえキスの数が少ない夜に餌一つで勝負するのは無謀と言ってもいいでしょう。
私の経験では夜はキスから5mほど餌が離れると極端にアタリが減りますから、竿は2~3本出してキスとの遭遇率を上げないといけません。
しかし夜は他の魚種が活発に動くこともあり、キスがいない所に投げてもゲストが釣れるだけなので仕掛けの針は1~2本でOKです。
ケミホタルでアタリを待つ
夜釣りでは基本的に置き竿でキスを狙うと書きましたが、夜ですからアタリがあっても竿先の動きが分かりません。
そのためケミホタル37をセロハンテープで竿先(ガイドと反対側)に巻いておくとよいでしょう。
竿先ライトといって専門品も売っていますが、これはケミホタルにテープが付いているだけで同じものですからどっちでも構いません。
実釣
「そうだ、夜釣りに行こう」
二十歳前後は何やっても大丈夫でしたが、さすがにいい歳して7月の日中にキス釣りはしんどい。
前回釣りの途中に2度ほどフラッと立ち眩みしてしまったのでこれはヤバイなと(笑)
向かった漁港は特にキスの魚影が濃い訳ではないのですが、港内にしか常夜灯がないので釣り人が少ないのがミソ。
潮がよく動く港外に投げた方が良さそうなイメージを持つ人もいるでしょうが、それはフィッシュイーターを釣る時のルアーマンの考え方です。
海において弱者側であるキス、増して狡猾な大ギスがそんなところに好んで行くでしょうか?
シモリでもあれば別ですが基本は通り過ぎるだけですし、そんな回遊型を狙おうにも周りに人が多いと置き竿が出来ません。
ということで港の入口と奥の常夜灯を結ぶ線上に1本投げておき、もう一本の竿で手前の敷石際を狙う作戦。
しばらくすると置き竿に取り付けたケミホタルがグングン引いています…キスだッ!
取り込んで次の餌を付けて投げていると、今度は手前の敷石際に落としている竿がピクピクッ…からのラインが張ってギューン!
20cm超が3匹と15cmぐらいのが2匹、ゲストのチャリコやヒイラギも釣れてくれて楽しい夜釣りとなりました♪
キスの夜釣りQ&A
- ちょい投げでも釣れる?
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30mも投げられれば十分釣れますよ!
夜釣りのキスは大型なのでストラクチャー周りに付きやすいですが、岸の近くは最もストラクチャーが豊富なポイントになり得ます。
- パワーイソメでも釣れる?
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厳しいです…。
人口餌は動かして釣る場合(引き釣りなど)は本物の餌に近い釣果を得ることもできますが、置き竿で狙う場合では敵いません。
- サーフでも釣れる?
-
ピンポイントでシモリや藻場の位置が分かるなら釣れます。
ただし漁港に比べて広い=キスの密度が低い、灯りがないことから難易度は上がりますね。
- 冬でも釣れる?
-
理論上釣れますが、辞めた方がいいです。
そもそも冬はキス釣りのオフシーズンと言われるほど厳しく、そんな時期にアタリが少ない夜釣りで狙うメリットがありません。
カレイもオフシーズンになるので一緒に狙えないし、何より寒いですよ…。
愛知県のキス夜釣りポイント・大野漁港
愛知県はキス釣りが盛んな土地柄ですが、夜釣りに特におすすめなのが大野漁港です!
北側には矢田川、南側には砂浜が広がるという好立地でキスの魚影が濃く、夜釣りでも昔から釣果が出ているポイント。
落ちギスやハゼ、アナゴなんかも狙えちゃうのでオススメで、港内側&港外側ともに実績があります。
新潟県のキス夜釣りポイント・綱代浜
綱代浜はキスの魚影が濃い有名フィールドですが、夜釣りでも実績があるポイントです。
西側からの汽水の影響でプランクトンが豊富になり餌が育ちやすいのもキスにとって好都合でしょう。
突堤端の”T”の突き当りまで行って両サイドの先端でちょい投げで攻めてみて下さい。
まとめ
- 夜でも釣れるが難易度が高い
- 数ではなく型狙いになる
- 涼しい、道が混雑しないなどのメリットもある
- 餌は大きめに付ける
- ストラクチャー周り、常夜灯、船道がキーになる
- 置き竿で狙い、たまにサビく
- 竿は複数本準備する
いかがでしたでしょうか?
キスのちょい投げに関してはこちらの記事をどうぞ。
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