- 身近な波止で狙える手軽さ
- 舌がとろけるような絶品の肝
- 誰もハマってしまう魔性の釣り
そんな最強で究極のターゲット…それがカワハギ!
ハイシーズンになれば有名釣場は多くのカワハギファン達でにぎわいます。
しかしたくさん釣れるのはよほど恵まれたエリアだけで、多くの人たちは2~3匹しか釣れません。
カワハギは船釣りで発展してきた釣りであり、岸から狙われるようになったのは最近なんですね。
だから地元のベテランたち以外、あまり堤防のカワハギの釣り方が知られていないのです。
ということで今回は堤防のカワハギ釣りについて徹底解説!
この記事を読めば確実にカワハギが釣れるようになるので、ぜひ参考にしていただき肝パンパンのカワハギを釣りまくってください♪
- 時期やポイントは?
- どうやって釣るの?
- アタリの取り方は?
- 地元のベテランの仕掛けは?
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
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堤防でカワハギが釣れる時期
一般的には秋がハイシーズンというのは全国同じですが、ここでは私が住んでいる瀬戸内海を例にカワハギの接岸サイクルをご説明しましょう。
まず5~6月になると昨年生まれたカワハギたちが接岸してきて、8月頃までかけて産卵を行います。
しかし親たちは数が少なく他魚種の方が多いため、この頃はまだ狙って釣るのはまだ難しいのです。
7月頃には生まれたばかりの500円玉サイズの新子も泳いでいるのですが、もちろん小さすぎて釣りの対象にはなりません。
地元のじいさんの中には9月に10cm未満のワッペンサイズを釣っている人もいますが、一般的には10月にシーズンインといった感じですね。
そのまま11月中はダラダラと釣れ続け、12月になって水温が下がると沖に落ちていくので終了というのが例年のパターン。
ただし海域によって釣れる時期には差があり、同じ岡山県内でも西部の笠岡では10月後半~11月にスタートし、12月いっぱい堤防から狙えます。
いずれにせよ堤防のカワハギシーズンは長くはありませんから、始めようかなんて迷っている暇なんてありませんよ!
適した堤防の条件
まずエリアについて。
カワハギは潮通しがよい海域の堤防に行くのが前提です。
カワハギは北海道南~九州までの太平洋、日本海、瀬戸内海…と全国に分布していますが、その中でも魚影のポテンシャルの差があるんですね。
実際私が住んでいる岡山県では牛窓沖や笠岡沖など潮通しのよい離島にフェリーで渡る人が多いです。
海峡部など潮通しがよいエリアならジカタの堤防で十分釣れますが、最初のころは釣具屋さんでポイントを聞きましょう。
またカワハギは塩分濃度が低い水域を好まない(いるけど数は少ない)ので、自分で開拓する時はなるくべ汽水域から離れた方が無難です。
次に水深について。
カワハギは浅い堤防でも釣れますが、それほど移動しない魚なので一定の水深がある方が釣果は安定します。
カワハギシーズンにメジャーポイントに行くと分かりやすいのですが、それを証明するかのように2本の波止のうち水深がある方に釣り人が集中しますからね。
目安として最低3mはほしいところですが深すぎると難易度が上がるので、5~7mが効率面ではおすすめです。
具体的なポイント
港内側の足元は空洞になって柱で支えられおり、カワハギの絶交の住処になっています。
先端は潮通しがよくて水深もある有望ポイント。
速い横流れの中ではなく、潮が緩むヨレが狙い目です。
コーナーも外せない一級ポイント。
地形が急激に変わるため、必ず潮に変化ができるからです。
港の外側と繋がっているところも好ポイント!
餌が流れてくることをカワハギは知っています。
浮きゴミが溜まっているところは釣り人が避けますが、実はよく釣れるポイント。
隙間に仕掛けを落とし込んでみてください。
人口ストラクチャーには貝や海藻類が付着しており、それを食べにくるカワハギがいます。
いずれにせよ、堤防の最大のポイントは足元であることに違いはありません。
本来カワハギは水を吹いて海底の砂を飛ばして多毛類(イソメ)を捕食するのですが、そんな苦労をしなくても岸壁には餌が豊富にあるからです。
潮が穏やかで波返しがないので釣りがしやすいので、初心者の方は港内側からチャレンジしましょう。
慣れてきたらサイズが出やすい港外側もおすすめ。
またカワハギは「根魚か?」というぐらい岩礁帯が好きな魚でなので根掛かりが多い場所は好ポイントです。
少し横に移動したり仕掛けの操作に気を付けて攻略すれば周りの5倍くらい爆釣することも珍しくありません。
仕掛け
竿
堤防のカワハギ釣りには筏竿が最強で、地元のベテランたちはみんな使っています。
カワハギは知らない間に餌だけ取っていくため「餌取り」と呼ばれ、その小さなアタリが取れる高感度な竿が必要…そんな話を聞いたことがありませんか?
そこで多くの人が「手持ちのルアーロッドで何とかなるだろ」とナメてかかりボウズを食らいます…昔の私のように(笑)
確かにシーズン終盤の良型ならアジングロッドやエギングロッドで十分釣れるんですよ。
しかし知っておかないといけないのが、堤防のカワハギ釣りは基本的にその年生まれの小さい個体を狙うものなんですね。
いくら高感度なルアーロッドでも人間に手に伝わる感触なんて知れたもので、堤防のカワハギのアタリを捉えるには筏竿の穂先が必要です。
長さは1.5mが使いやすいですが、堤防の場合は下がえぐれていて潜り込まれるので少し長めが安心です。
詳しくはこちらをどうぞ⇒極技筏の記事を読む
リール
小型のベイトリールがおすすめ。
スピニングリールはベールを戻して糸ふけを取らないと仕掛けが張らないため、小さなアタリを取るのには不利です。
また筏竿は片軸リールを付けるイメージが強いですが、堤防では足元の空洞に入られないように素早く釣り上げないといけません。
そのため巻上トルクがあってギア比が高いベイトリールがベストという訳ですね。
右利きの人は基本的に右手で竿を持つため、左ハンドルを選んでください。
糸
糸はPEラインの0.6号がおすすめ。
フロロカーボンラインは太いので潮や風に影響を受けやすく、強い張りがアタリを取るのを邪魔します。
PEラインには「弛んでいたら全くアタリが伝わらない」「比重が軽いので風に弱い」という弱点もありますが、それはルアー釣りの場合の話。
オモリを付けて直下に落とす釣りではラインはテンションをキープするため、PEラインに弱点はありません。
「0.6号も強度いる?」と思われるかもしれませんが、これは市販の仕掛けとのセッティングを考慮したものです。
カワハギの仕掛けのエダスには2.5号(約10lb)が使われていることが多いですが、PEラインがそれより弱いと根掛かりした時に結び目で切れて仕掛け全体を失いますよね。
またラインを細くしても食いがよくなるわけではないし、視認性が落ちてアタリを取りにくくなるため0.6号が最適解です。
おすすめはボーンラッシュWX8で、値段はそここそで品質と強度は最高クラスですよ。
詳しくはこちらをどうぞ⇒ボーンラッシュWXの記事を読む
仕掛け
堤防ではカワハギ用の胴突き仕掛けを使うのが一般的ですが、ここに大きな落とし穴があります。
市販のカワハギ仕掛けは「船釣り用だけど堤防でも一応使えるよ」という程度のものなんですね。
市販の仕掛けのほとんどが3本針なのは一度に多くのタナを探るためであり、船から魚探でたくさんカワハギがたくさんいるポイントを狙い打ちにするから効果的なのです。
しかし堤防のカワハギ釣りでは底から30cm以上は攻める必要はありません。
餌をつける手間、岩壁に引っ掛かる可能性、コスパを考慮すると2本針の方が効率的です。
そこでおすすめなのがオーナーのツインカワハギ!
2段針×2ヵ所という特殊な仕掛けなのですが、以下のようなメリットがあります。
- 1つの餌に針を2本刺せるので餌が取れにくい
- 2種類の餌をつけて反応の偏りを素早く調べる
- どちらにしても掛かりやすい
- 5mmハリスでアタリが明確
- この後に解説する釣り方と相性がいい
パーフェクトです!
ちなみにガマカツからもダブルカワハギという同じコンセプトの仕掛けが販売されていますが、あちらは上の針が底から40cmもあるので船釣り向き。
ツインカワハギは堤防のカワハギ釣りにおいて一番美味しい底から25cmまでに上の針があります。
詳しくはこちらをどうぞ⇒ツインカワハギの記事を読む
オモリ
仕掛けの一番下にはナス型オモリを取り付けます。
「オモリは安ければ何でもいい」という考え方も一理あるのですが、カワハギにおいては必ずしも当てはまりません。
市販のカワハギ仕掛けを見ると集魚板やビーズなど目立つパーツが付いているものがよくありますよね?
カワハギは派手な色やフラッシングに強く興味を引かれるため、オモリも目立つものがおすすめ。
赤は基本となるカラーでカワハギのやる気スイッチを入れやすく、夜光は薄暗い朝や曇りの日に強烈アピール。
重さは一般的な堤防では2~3号(1号=3.75g)があればだいたい足りますが、地域によっては水深10m超&潮流が速いなどもっと重くしないといけないポイントもあるでしょう。
ただしそうなると筏竿では扱えないので代わりにテトラ竿を使ってください。
集魚板(ブレード)
集魚板の代わりにブレードを取り付けます。
キラキラと光る集魚板はカワハギに有効ですが、一般的には仕掛けの上に付いており感度がボヤてしまうのがデメリット。
堤防のカワハギ釣りでは究極の感度を求めるため、穂先~針までの間に余計なものは入れません。
そこでスイベル付きブレードをオモリと一緒にスナップにセットすれば全て解決!
これはレジャックス(大藤釣具)の店員さんが「釣れるから試してみて!」と教えてくれたのですが、フラッシングにだけでなく波動でもアピールするのでコンパクトなのに効果大!
通常はゴールドを#3を使用しますが、より強い反射がほしい時はシルバー#4を使います。
またいくらカワハギが貪欲と言えど釣り続けていたら警戒するので状況によっては外してください。
おすすめの餌
餌はアサリが基本です。
カワハギは貪欲なのでなんでも食べるんですが、アサリの塩締めは針持ちがよく虫餌のように体液で手が汚れないので使いやすいですよ。
アサリの付け方や塩締めについてはこちらをどうぞ⇒アサリの塩締めの記事を読む
作るのが面倒な人は青虫で構いませんが、お金持ちなら本虫(=マムシ)の方が釣れます。
虫餌は短く切って針が隠れるように付け、針先だけ少し出しておきましょう。
ちなみに食い渋りにはエビが最強です!
カワハギって食わない時間帯は何をやってもダメですよね。
そんな時は周りの人たちも釣れないものですが、たまに1人だけコンスタントに釣ってる人がいませんか?
私も何度もそんな場面に出くわしたのですが、彼らはだいたいエビ系を使っています。
ちなみに釣具屋で売っているオキアミはプランクトンなのでエビじゃありません。
食いの良さはエビに劣らないのですが、針持ちが悪すぎるので秒で取られるからNG。
私はスーパーで売っている殻付きのバナメイエビに落ち着きました。
針を身から刺して殻から抜くように付けることで、最後まで殻だけ取られずに残ります。
そしてカワハギは殻に残った身を食おうとしてくるので、この時に針掛かりするんですね。
針の大きさに合わせて家で切ってから持って行きましょう。
ちなみに堤防カワハギ歴30年のベテランじいさんいわく、芝エビが最強とのことです(笑)
釣り方
釣場についたらまずは撒き餌をピンポン玉より少し大きいぐらいに握って足元に落としておきます。
道具の準備をしている間にカワハギを足元に寄せる作戦ですね。
その後は使いすぎると餌取りが増えたり、カワハギが満腹になってしまうので状況次第。
「釣れない時に使う」ぐらいがいいですね。
ヒロキューの「にぎってポン カワハギ専用」はすぐに使える携帯できる撒き餌なのでおすすめです。
中層でバラけたり横に流されず足元に落ちてくれるので使いやすいですよ。
次に仕掛けを落としていきますが底を狙うのが基本です。
表層近くまで浮くこともありますがほとんどは底にいますし、餌を落とせば追っていきます。
撒き餌を使うなら更にタナは底に固定されますから「上にいるのは気のせい」と決めつけた方が効率的なんですね。
また岸壁には貝などいろいろなものが付いているので、風や操作ミスで糸が擦れて切れる恐れがあるので岸壁から30~50cmぐらい離してください。
リールのクラッチを切ったらサミングなどせずに、一気に下までストンと落としましょう。
ゆっくり落とすとカワハギも下に追い掛けながら餌を食うので、底に付いた時にはもうアワセが遅い状態なのです。
着底でバックラッシュしないようにリールのブレーキは強めに設定してください。
仕掛けが底に付いたらすぐに竿でバシッ!と強めに跳ね上げて空アワセをしてください。
ゆっくりと竿を上げる聞きアワセをする人が多いですが、それでは餌だけ取られてしまいますよ。
この時に掛かることも多く「えっ、食ってたの?!」と驚く人も多いはず。
掛からない時はそのまま竿先を下に向けてストンと落とし、再度跳ね上げて落とすのを繰り返していれば掛かります。
ちなみにこの釣り方は針が口の外側に掛かっていることも多いんですが、以下のような原理です。
- 餌が落ちる
- カワハギが下を向いて追い掛ける
- 跳ね上げる
- 口の周りに掛かる
「これ竿の感度関係ないじゃん!」と思うかもしれませんが、ここまではその通りです(笑)
「俺はどんな小さなアタリも捉えてみせるぞ!」とがんばっている人たちがいますよね。
なるほど確かに立派なことですが、それは無理だと思います。
カワハギのアタリは「分からない時は分からない」が正解なんですよ。
それなら「分かならくても掛かる釣り方」か「分かるアタリを引き出す」方が現実的なんですね。
空アワセを3回繰り返しても掛からないなら底で止めてアタリを待ちましょう。
今まで餌を激しく上下に動かされ「食いたいのに食えない!」と苛立ったカワハギは、止めた瞬間に一気に食ってきます。
魚が掛かったら一気にゴリ巻きで取りこんでください。
引きを楽しもうとゆっくりしていたら他のカワハギに警戒心を与えますし、小型であっても堤防の下に潜られるとどうにもなりません。
あると便利な道具
カワハギ釣りはゲスト(昔の言い方で外道)との戦いでもあります。
フグの次に多いのがバリ(アイゴ)なんですが、ヒレに毒があるので注意!
命に関わるような毒ではありませんが、刺されたら酷く痛むので楽しい釣りが台無しです。
この釣りではバリを避けることはできないので、魚掴みは必ず持っていきましょう。
詳しくはこちら⇒ワニグリップミニの記事を読む
ハイシーズンになるとたくさんの人が堤防のカワハギ釣りを楽しむのですが、足元に仕掛けを捨てて帰る人が本当に多い…。
針がたくさん付いてる長い仕掛けなので、仕掛け巻きがないと持って帰れませんからね。
餌が付いていたら猫や犬が食べてしまうこともあるので、仕掛巻きに巻いて持って帰りましょう。
プラスチック製なのでそのまま水道で洗って乾かせば次回の釣行に持って行けます。
アタリの取り方
わずかに穂先がもたれる程度にラインテンションを保つのですが、「コツン」という瞬間的な分かりやすいアタリは大体フグ。
餌を取られるだけならまだしもハリスを噛み切られてしまうので、仕掛けを動かしてかわしてください。
この写真は分かりやすい例で、カワハギの場合はジワ~と抑え込むことが多いですね。
ただしこれはカワハギが餌を吐き出す時に針先が口の中に引っ掛かって困っている状態であり、基本的にはここまで大きなアタリは出ません。
ほんのわずかに穂先が曲がっていますが、これがアタリです。
このレベルになると筏竿じゃないと分からないんです。
さらなる上級者になると糸でアタリを取ります。
「竿は手の延長」なんて言葉がありますが「糸は穂先の延長」なんですね。
風と潮を考慮するとラインは左に流されないといけませんが、写真では右になびいています。
この一瞬を逃さずに掛けられるようになると、釣果が倍増しますよ!
もちろん空振りしてスカッ!も多いんですが、周りの目を気にしてはいけません(笑)
針の選び方
堤防では小さめのハゲ針があればこと足ります。
釣具屋に行くとたくさんの種類がめっちゃありますが、いずれも狐針とハゲ針から派生したもの。
狐針は全体を吸い込ませないといけませんが、ハゲ針は針先さえ口に入れば掛かります。
またハゲ針は懐が広いので空アワセでも掛かりやすく、この記事でご説明した釣り方にもマッチしています。
大きさは4号程度、メーカーによってはSやSSと表記されたものを選べばOK。
大きな針は大型カワハギしか口に入りませんが、小さな針は大型も小型も釣れるとうのが理由です。
基本的に針の号数が小さくなるとハリスも細くなりますが、それでも2.5号くらいが下限なので切られることはまずありません。
セコイと思われるかもしれませんが堤防のカワハギ釣りは、サイズは狙って出すのではなく数を釣って混ぜるのが基本です。
カワハギのおすすめ料理法
カワハギはどんな料理にも使えますが、結論から言うと刺身(肝醤油)一択!
淡泊な白身魚なので身自体に「こりゃうめぇ~!」というほど強い味はありません。
つまり塩焼きではアッサリしすぎていて、煮付けは調味料の味になってしまうんですね。
そして刺身も醤油だけでは塩味が強すぎて「うん、まぁ普通に美味しいね」レベル。
それを劇的に変えるのが肝醤油の圧倒的な旨味!
「焼肉は結局タレ」みたいで心苦しいのですが事実です(笑)
あらゆる刺身の中でもトップクラスに美味いので、カワハギが釣れたらぜひ試してみてください!
まとめ
- 時期…
秋~初冬(地域による) - ポイント…
潮通しのよいエリア
5m程度の水深
先端
コーナー
ゴミ溜まり
ストラクチャー周辺 - 釣り方…
撒き餌で集める
仕掛けを底まで落とす
誘いをかける
落としてアタリを待つ - アタリの取り方…
穂先の変化
糸の向きや揺れなど - 針の選び方…
4号程度のハゲ針
いかがでしたでしょうか?
美味しくて楽しいカワハギ釣りを楽しんでください!
カワハギの投げ釣りに関してはこちらの記事をどうぞ。
カワハギのルアー釣りに関してはこちらの記事をどうぞ。
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