ハゼにはいろいろな釣り方がありますが、もっとも簡単で楽しいと言われるのがウキ釣り!
ちょい投げやミャク釣りが手元に伝わるアタリを捉えるのに対し、ウキ釣りはポコポコと動くウキを見て釣り上げます。
そのため誰でもアタリが分かるし、視覚的にエキサイティングなので多くのファンがいます。
仕掛けもシンプルで扱いやすいので小さなお子さんでも楽しめ、ハゼ釣りの入門にはうってつけ!
しかし正しい釣り方やコツを知らなければ、逆に難しい釣りにもなってしまうんです…。
ということで今回はハゼのウキ釣りについて分かりやすく解説!
分かりやすい仕掛けや釣り方、そして誰でも確実に釣れる裏技まで分かりやすく書いています。
この記事は約3分で読み終えることができるので、是非参考にして頂き楽しくハゼを釣りまくりましょう♪
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
「釣りの楽しさをお届けする」をモットーに、初心者の方にも分かりやすく釣りの情報を発信中!
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ウキ釣りの時期
ハゼのウキ釣りは7~9月がハイシーズン!
シーズン初期のハゼは水際から数先のごく浅い足元にまで入ってくるので、遠くに投げられないウキ釣りでも十分に釣ることができます。
しかし10月下旬になって水温が下がってくると、ハゼは少しずつ浅場から姿を消して1段深みへと落ちてまうのでウキ釣りで釣るのが難しくなってくるんですね。
ただし街中を流れる運河のように足元から水深がある場所なら、冬でもハゼがいるのでウキ釣りで狙えます。
時間帯
ウキ釣りの場合、満潮を挟んで前後2時間をメインに釣行しましょう。
理由はハゼが潮が満ちるのに合わせて岸に寄り、潮が引くのに合わせて沖に落ちていくからです。
ウキ釣りは仕掛けを遠くに飛ばせないから、ハゼが足元近くにいてくれないと釣りになりませんよね。
よって潮位が高い時を狙って釣りに行くんです。
ただし潮止まり(=満潮時)はハゼが全く口を使わなくなるので、前後30分~1時間は一休みしましょう。
ポイント
ハゼは汽水域の砂泥底に生息する魚で、河口部が主なポイントになります。
しかしウキ釣りはリールを使わないので糸の長さが限られており、あまり深場所を攻めるのには向いていません。
またウキから餌までの距離(=ウキ下)を調整しないといけないので、急激に深くなったり浅くなったりを繰り返す地形にも不向き。
よって上の写真のような浅くてなだらかな干潟や、水深2mぐらいまでの護岸された水路が釣りやすいですよ。
ファミリーフィッシングなら駐車場の位置や、お子さんでも危なくない足場のよいポイントがいいですね。
釣具屋に行って餌を買う時に、店員さんにウキ釣り向きのポイントを聞くとよいでしょう。
道具類
延べ竿
リールが付いていない竿を延べ竿といい、2~5mぐらいの長さの中から釣場に適したものを使います。
ウキ釣りでは竿と同じ長さまでの仕掛けしか使えないので、足場が高いor広い場所なら4~5mぐらいはあった方がいいでしょう。
ただし都会の公園内を流れる足場が低い運河など、常に足元にハゼがいるなら2mの竿でも釣れます。
間をとって3.6mくらいが一般的ですね。
ちなみに元釣具屋の立場から言わせてもらいますが、店員さんに言われたことを鵜呑みにして購入するのはおすすめしません。
ハゼの浮き釣りの経験がある人に当たればいいですが、そうでなければ店に置いてある数少ないのべ竿の中から想像で選ばれるからです。
実際に釣りをしている人達を参考にした方がいいですね。
ハゼ用ウキ仕掛け
ウキ釣りの仕掛けは少し複雑なので、最初はセット仕掛けを購入するのがおすすめ。
糸の太さやウキの大きさ、オモリの号数など最適化されており、穂先に付ければすぐに釣りが始められます。
パッケージには全長が書いてあるので、持っている竿と同じ長さのものを買いましょう。
もしピッタリのものが無ければ、短めじゃなくて長めを選んでおくと切って使えます。
ささめ針の「ハゼ玉ウキ」という仕掛けなら、予備の針も付いていますよ。
餌箱
青虫は安くてよく釣れ、ハゼ釣りにはもっともよく使われる餌です。
一匹まるごと付けるのではなく切って使うので300円分ほどあれば3時間ぐらいは十分楽しめますよ。
ただウキ釣りは主に気温が高い季節に行うので、青虫が弱らないように内部を湿らせた木製の餌箱に入れましょう。
餌が触れない人はスーパーで売っているボイルホタテもいい餌になるからおすすめですよ。
魚つかみ
釣り上げたハゼは素手で触ると手が汚れるし、下に置けば砂だらけになります。
また針を外す時に暴れられると危険ですし、魚つかみでしっかり掴んでから針を外しましょう。
詳しくはこちらをどうぞ⇒ワニグリップの記事を読む
クーラーボックス&保冷剤
釣ったハゼを美味しく食べるために、クーラーボックスを持っていきましょう。
6~8L程度の小さなものが便利で、小物釣り全般に使えるので1つは持っておくことをおすすめします。
夏場は保冷力に優れた氷を買った方がいいですが、秋なら繰り返し使えるハードタイプの保冷剤がコスパがよいですよ。
ジップロック
ウキ釣りはクーラーボックスをどこかに置いて、その周辺を歩き回りながら釣るのが普通です。
釣ったハゼをいちいちクーラーボックスに入れに戻るのは面倒なので、小さなジップロックを一つ持ち歩きましょう。
仕掛巻き
延べ竿仕掛けは長くて持ち帰りにくいので、仕掛け巻きを使うのがおすすめ。
このまま水洗い出来て、次回の釣りでそのまま使えるので便利!
使い終えた仕掛けを釣場にポイッ!と捨てるのはお子さんの教育上もよくありませんよ~。
消しゴム
ウキ下と水深を合わせる時に超・便利!
使い方は針に刺して投入し、ウキを沈めておいてウキ下を長くしながら調整します。
ナス型オモリを針に引っ掛ける人もいますが、あれは外れるのでおすすめできません…。
ウェーダー
無くてもいいけどあれば便利なもの。
ウェーダーがあれば海の中を歩けるので、今まで手が出せなかったポイントを攻めることができます。
ただ夏は暑くてたまりませんし、ちょっと面倒ですよね…。
ということで長靴感覚で手軽に履けるので自立ヒップウェーダーがおすすめ!
ウェーダーに関してはこちらをどうぞ⇒ウェーダーの記事を読む
仕掛けの自作
最初はセット仕掛けを買えばいいのですが、糸が切れたりウキを無くしたりすることがあります。
そのたびに全部買い直すと長い目で見ると経済的ではありません。
またファミリーフィッシングなどたくさん仕掛けが必要な時も高くつきます。
そのためここでは仕掛けの自作に必要な釣具をご説明します。
セット仕掛けを持っている人は飛ばしてもらって大丈夫。
作り方
まず細い方が下に来るようにゴム管を道糸に通します。
ゴム管に玉ウキの足を差し込みましょう。
今度は道糸の端にハリス止めを結びます。
その上に割りビシ(中)を1つ付けましょう。
ハゼ針のハリスを10cmほどにカットして、自動ハリス止めに付ければ完成です!
糸
糸はナイロンラインの2号がおすすめ。
ナイロンラインは比重が軽くてフロロカーボンラインのように沈まないため、ウキの浮力に影響を与えにくいので相性がいいのです。
魚の引きの強さだけを考えればもっと細くてもいいのですが、釣り糸は使っているうちに劣化していきます。
根掛かりした時にハリスの強度に負けて道糸が切れてしまうと、仕掛け全体を失ってしまうので2号くらいの強度はあった方が安心ですよ。
またハリス用として販売されているナイロンは少し値が張りますが、吸水性が低かったり傷が付きにくかったりとメリットが多いです。
ウキ
ウキは玉ウキの6号がベスト。
セット仕掛けに最初から付いているのはほとんどこのタイプです。
細長いトウガラシウキの方が感度はいいのですが、そもそもハゼはそれほどシビアな釣りではありません。
玉ウキの特徴はシルエットが大きくてポコポコと動きが分かりやすいことで、「トウガラシウキよりも使っていて楽しい」と感じる人が多いですね。
オモリ
割ビシ=オモリは中を選んでください。
重さは玉ウキの浮力と合わせるのですが、玉ウキ6号には割ビシの中がハリス止めや針などの重さも考慮した上で、ちょうどいいですね。
真ん中に切れ目が入っており、そこにハリスを入れて挟み込んで使います。
この時ペンチで圧着するとハリスが傷むので、指でギュッ!と強めに潰しましょう。
「それってガン玉と何が違うの?」と疑問に思う人もいるでしょうが、どっちでも構いませんよ。
割ビシの中=2Bのガン玉と同じ0.75gです。
ハリス止
ハリス止は#16を使いましょう。
ハゼ釣りでは底を攻めるため針先が何かに当たって潰れやすいので、頻繁に交換する必要があります。
しかし道糸とハリスを直結していたら、ハリスを結びかえる度に道糸も短くなってしまいますよね。
だから間にサルカン等金具を介するのが普通ですが、ハリス止めならハリス通すだけなので楽ちんです!
針
ハゼ針(流線針)の7~8号を使いましょう。
袖針を使う人も多いのですが、奥まで飲まれると外しにくいし底に引っ掛かりやすいので私は使いません。
特にウキ釣りではアタリが出るのが遅れやすいので飲み込まれやすいし、風でウキが流され底を引きずりますからね。
またハゼは赤い物を好む傾向があるのですが、ハゼ針と名前がつくものはそれにちなんで赤く塗装されている物が多いです。
仕掛けの取り付け方
釣り糸だと思って下さい。
仕掛けの端を20cmほど折り返します。
2本まとめて8の字に結び、長さ5cmほどの輪を作ります。
この輪はチチワと言って、セット仕掛けの場合は最初から作られているのでこの工程は飛ばしてください。
チチワの内側に親指と人差し指を上から入れて開きます。
今度は下から上に向かって親指と人差し指をくっつけます。
そのまま引っ張るとチチワの中にチチワが通ります。
そこに延べ竿の穂先についているリリアン(赤い糸)を入れて締めれば完成!
しっかり締めこまないとスッポ抜けてしまうので気を付けましょう。
タナ(ウキ下)の調整
これはウキ下が長すぎるパターンです。
ウキ~オモリまでの糸が弛んでいるため、ウキが横に倒れてしまっていますね。
これではハゼが食ってきてもウキが引っ張られないのでアタリが分かりません。
もっとウキ下を短くしてみましょう。
今度はちゃんとウキが立っていますが、もしかしたら底から針が浮いているかもしれませんよね?
ハゼは底にいる魚なので餌が浮いているとほとんど釣れないのです。
困りましたね~。
そこで消しゴムをつけて一気にストン!と底まで沈めるのです。
ウキが見えなくなるほど沈ませてはいけませんが、水面下に見えればOK!
そこから10cmほどウキ下を長くしてやれば調整完了です。
餌が底を這いつつハゼが食ってくるとウキがポコポコと動きますよ。
ただし時間が経つと潮位は変動しますから、まにウキ下を調整し直してくださいね。
餌
ハゼには主に青虫を使います。
砂虫(石ゴカイ)を使う人もいますが、青虫より高いし身が脆いのでおすすめしません。
青虫は安い・針持ちがいい、よく釣れる…とハゼのウキ釣りにおいて隙がないのでこれだけで大丈夫。
餌を取り扱っている釣具屋が近くにない場合は、ボイルホタテを割いて使っても大丈夫。
パワーイソメなどワームでも釣れますが、本物の餌に比べると釣果は落ちますね。
青虫はまるごと取り付けるのではなく、1/3~半分適度に切って使いましょう。
ハゼはたくさんいる魚なので餌を節約したいのと、餌が大きすぎると口の中に入らないことがあるためです。
一般的には「通し刺し」といって、針の軸に青虫を通して中間あたりで針先を外に出し方法が基本です。
頭の部分は硬いので使わずに捨てる人が多いのですが私は取りません。
写真のように「ちょん掛け」にすると刺しやすいし、取れにくくてよく動きます。
よく釣れるので試してみてくださいね!
釣り方
左手で割ビシの辺りを掴んで糸を張り、指を離しながら竿をすっと振り上げてください。
そうすると振り子の要領で仕掛けを前方に振りこめるので、一番遠くまでいったら竿先を下げて着水させてください。
仕掛けを投入した直後こそが1番のチャンス!
餌が上から落ちてくるのを見つけた周りのハゼ達が寄ってくるので、着底したまま5秒ほど待ちましょう。
反応がない時はいまいちハゼに食い気がないのかもしれません。
竿を横方向にチョンチョン!と動かして餌も動かしてハゼにアピールしてみましょう。
竿を上に向けて引っ張るとウキが水面から飛び出してしまうのでダメですよ。
ちなみに餌を食ったまま動かずアタリが分からないハゼもいるのですが、食っていればこの時に分かります。
それでもダメなら竿をゆっくり2mほど横に引いて周りを探ってみてください。
そこにハゼがいるなら食ってくるはずです。
これを繰り返しながらアタリがある場所まで釣り歩きましょう。
ハゼはいる場所といない場所がハッキリしており、1匹釣れたらその周辺には必ず他の個体がいますよ。
ウェーダーがあればこんな美味しそうな葦際を歩いていくこともできるので有利!
アタリが出る場所を見つけられたら、腰を据えてじっくりと狙いましょう。
アタリがあれば竿をピシッと振り上げてアワセを入れてください。
ハゼの口は硬いので、しかり合わせないと針が掛からず口からすっぽ抜けてしまうんですね。
アワセを入れたらそのままハゼ取り込むだけです。
乗らない時はすぐにアワセず、5秒ほど待ってしっかり食い込ませるのも効果的ですよ。
それでもダメならハゼが小さくて餌が口に入りにくいのかもしれないので、青虫を小さく切って再度投入してみましょう。
ハゼは針掛かりしなければ何度も餌に食ってきます。
慣れればお子さんでも1人で釣れるようになりますよ!
素手でハゼを触ると手がネチョネチョになってしまいます。
みなさんは魚つかみで胴を掴んで反対の手で針を外しましょう。
ただしハゼは針を奥まで飲み込んでしまうことが多いので、先の細いペンチがあると口の中に突っ込んで外せるので便利ですよ。
釣ったハゼは取りあえずジップロックに入れておき、まとまった数になったらクーラーボックスに移すのが効率がいいですね。
最後に気を付ける点として、針は定期的に交換しましょう。
針先を爪に当てて簡単に引っ掛かればいいですが、滑るようなら針先が甘くなっています。
特に石などに引っ掛かった後は、たとえ外せたとしてもその針はもう使わない方がいいでしょう。
ハリス付きの針ならハリス止めに引っ掛けるだけなので楽ですね♪
この時に注意しないといけないのが、最初から付いている針は45cmもあること。
このままではハゼが食ってきてもアタリが出ないので、15cmほどに切ってから取り付けましょう。
簡単に釣れる裏技
ウキ釣り全然釣れないんだけど…
ウキ下が合っていませんね~
ウキ釣りはハゼ釣りの基本ですし「子供でも簡単に釣れる」というイメージがありませんか?
確かにそういう一面もあるんですが、一方で初場所ではベテランでもボウズを食らうこともあるんです!
その差は上でも書いたようにウキ下の調整によるものなんですね。
海底に段差があったり敷石から落ち込んだりと、水深が一定ではないフィールドはウキ釣りが最も苦手とするところ。
ウキ下が短いと餌が底に届かず食わないし、逆にウキ下が長すぎると食ってきてもウキにアタリが出ない…。
しかしそんな悪条件をものともせず簡単に釣る方法があるのでご説明させて頂きます!
ウキ釣りで簡単に釣りたいならウキを沈めましょう。
ウキは餌を中層にキープする役割もあるのですが、ハゼ釣りにおいてはアタリを察知するための目印としての意味しかありません。
つまりウキは浮かんでいる必要はなく、見えればいいのです。
そこでウキの浮力を上回るために割ビシを1~2個多く付けて水中ウキにするんですね。
ウキは水面~水面下30cmぐらいをキープすれば目視できますよ。
よって少しくらい水深が変わってもウキ下をいちいち再調整する必要がありません。
これならウキ釣りの弱点を補いながら、視認性という長所だけを活かすことができます!
ハゼのウキ釣りQ&A
- 細長いウキも売っていますが、丸い玉ウキと何が違うのですか?
-
細長いものはトウガラシウキといって、小さなアタリでも反応します。
ただし風や波でも反応するので使いにくい一面もあります。
ハゼのウキ釣りはそれほどシビアにならなくていいので、視認性がよくて安定した玉ウキの方が使いやすいです
- ウキを無くしたので買いに行きます。大きさは何号がいいですか?
-
玉ウキの6号が標準です。セット仕掛けについているものはほぼ6号です。
- 割ビシってなんですか?
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ハリスを挟み込んで取り付けるオモリで、ガン玉と形状は違いますが同じようなものです。
- タナ(ウキ下)を合わせるのが面倒です。
-
ウキは必ずしも水面に浮かべる必要はありません。
重いオモリで沈めて、ば水中ウキとして使えば楽です。
- ウキを使わないミャク釣りとどちらが釣れますか?
-
ミャク釣りの方が応用は効きます。ウキでアタリを取るのが楽しく、初心者やお子さんでも楽しめるのがウキ釣りの魅力です。
- 針の大きさは何号ぐらいがいいですか?
-
夏は7号、秋は8号、冬は9号がおすすめです。
6号を使う人もいますがよほど小さなハゼを狙うのでない限り不要。
むしろ奥まで飲み込まれたり、太めの青虫を付けにくいなどデメリットも目立ちます。
まとめ
- ウキ釣り向きのポイント…干潟や浅い水路
- ウキ釣り向きの時期…7~9月
- 水深とウキ下を合わせて餌を送り込み、アタリが出る場所を探す
- アタリが出たら誘いを入れながら周辺をじっくり攻める
- 乗らない時は食わせの間を長くしたり、餌を小さくする
- 釣れない理由…底が取れていないorウキ下が長すぎる
- 簡単に釣る方法…オモリを追加して水中ウキとして使用する
いかがでしたでしょうか?
是非楽しいハゼのウキ釣りを満喫してください♪
ハゼのちょい投げに関してはこちらの記事をどうぞ!
ハゼのミャク釣りに関してはこちらの記事もどうぞ!
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