シーバスはカラーを識別できるのか?
釣り人の意見
夜釣りがメインのシーバス釣り。
私が話してきた多くのシーバスマンはこのように言っていました。
関係ないか、関係あっても微々たるものだと。
しかしそれと同時に、我々釣り人は経験で知っているのです。
ルアーのカラーによって釣果が変わることがあるということを…。
同じシーバスルアーに多くのカラーが発売され、人気カラーと不人気カラーでははっきりと売れ行きに差があります。
カラーは関係ないと言いながらも、ほとんどのシーバスマンはカラーを強く意識しているのです。
赤はカッコイイ!とか、ピンクはカワイイ!とか、緑は見てて落ちつくなんて理由で選んでいる人もいるのかもしれませんが…w
研究者の意見
昔の事なんでソースはどこの出か忘れましたが、毎日同じカラーの餌を与えられているシーバスに対して、ある日異なる3色のカラーの餌を同時に与えた所、普段の餌と同じカラーを優先して捕食する傾向があったというのを耳にしたことがあります。
これは正直ホントかウソか微妙ですよね。
何100匹も試した訳じゃないでしょうし。
ただし、下の研究は説得力がありますよ!
夜の実験ではないですけど、これは面白い結果ですね!
背景色とのコントラストが強い物への反応が良いということは、シーバスだけでなくニジマスでの実験とも矛盾しないとのこと。
そしてこれは割と信憑性がある記事です。
以下の記事にある広島大学の研究によるチヌに見えにくいラインのカラーも同じような結論でしたからね。
それではシーバスルアーのカラーと背景とのコントラストに関して見ていきましょう。
目立つカラーとは?補色の関係
加色混合
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)を混ぜる→白色
減色混合
…C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)を混ぜる→黒色
レッドの補色はシアン
グリーンの補色はマゼンダ
ブルーの補色はイエロー
色の基本と補色に関してです。
補色とは反対の色のこと。
つまりコントラストが強いということですね。
でもここで一つ疑問が残ります。
夜の海の中でコントラストなんてあるのか?ということ。
では今度はそれについて考察しましょう
夜とカラーの関係
凄く良い動画がありましたので見て下さい。
何で昼間の動画?
夜に目立つカラーの話じゃないの?
注目すべきは動画後半ですよ!
深場=光が届かない。
これは夜と類似した条件ということです。
つまりカラーそのものが問題というより、光量が少ない条件下でのカラーごとの濃淡=シルエットがハッキリしているかどうか。
これこそがコントラストが強い=夜に目立つカラーという訳ですね。
ではそろそろ答えを出します。
夜にシルエットが際立つカラーって何よ?!
その答えは…
夜に”シルエットがハッキリする”カラー
皆さんは魚の腹が白い理由をご存知でしょうか?
ベイトは下から捕食されることが多いですよね。
日中はシーバスがベイトを見上げた場合、白は太陽光と馴染んで見えにくいのです。
つまり保護色になるのです。
ハゼの背中が茶色いのも保護色でしょうし、ヒラメなんかも砂に擬態するだけでしょう。
やはりカラー(と背景とのコントラスト)は魚にとって一定の効果はあるんですよ。
そう考えると答えは分かってきますよね。
ブラックがシルエットがハッキリするアピールカラーとなるのです。
これはメバルなどにも同じことが言えます。
これは満月や常夜灯がある場所でも、新月の真っ暗な海で同じです。
◆目立つので渋い時でも効く
◆トップでもミスバイトが少ない
◆警戒しないのでショートバイトが少ない
◆落ち鮎
◆激戦区で大型ベイトを捕食している時
◆激戦区ベイエリア
◆夏場に夜光虫が増えて濁ってきた時
◆白濁り
動画の中からピックアップしてみました。
濁りがある中で効くというのは良いとして、矛盾してない?という所もありますよね。
目立つのにスレに強い…?
そう、ルアー釣りの定説としてスレてる時は目立たないカラーの方が強いと言われます。
なのに何故にブラックがスレに強いのか?
それを考えていると、今度はシルエットがハッキリするカラーが一番目立つという訳ではないということが分かってきます。
先ほどまでの理屈と矛盾するようですが、順番に考えていきましょう。
夜に”目立つ”カラー
ブラックが一番目立つって言ったじゃねーか!
カラーに分類されるもう一つの要素、忘れてませんか?
実際ブラックはよく釣れるルアーなんですが、夜に一番目立つという訳ではないんですよ。
シーバスルアーの定番カラーを思い出して下さい。
・グロー
・パール
・ホロ
そう、光によるアピールです。
本当はこういう発光や反射はカラーとは別要素だと思いますが、シーバスのルアー界では一般的にこれらもカラーのうちに入りますので、その前提で話します。
グロー系を使う時はライトで照らして発光させるとやりすぎです。
そのままでもシーバスは僅かな発光を感知しています。
フラッシング系は夜でも常夜灯や月の灯りがあればフラッシング系はとてもアピール力がありますよね。
カラーと釣果の関係は何とも言えない部分もあるのですが、光系に関しては良し悪しは別にして間違いなく明確に釣果に直結しています。
それは異論がある人は少ないでしょう。
ここまでで夜に一番目立つカラーは光物系、次にブラックだということが分かりました。
そしてアピール力が強い=スレやすいので、必ずしも目立つカラーが夜にシーバスに効くカラーとは限らないということも分かって頂けたかと思います。
これで前の項目の矛盾は矛盾でないことが分かりましたね。
そうブラックはシルエット自体は際立ちますが、グローなどのように過剰なアピールはしません。
アピールというのはシルエットだけでなく、それも踏まえた全般に対する言葉なのです。
ここで更にもう一つ、カラーに対する矛盾点を解決できます。
そのカラーとは…
夜に”見えにくいのに釣れる”カラー
最初にこんな実験結果がありましたよね。
クリアカラーよく釣れます。
クリアカラーとブラックが最強カラーだというシーバスマンは多い。
◆月明かりや常夜灯の光を乱反射させてアピール
◆シルエットがはっきりしないのでスレに強い
◆弱&ナチュラルカラー
光がある場所でクリアカラーが強いというのは有名ですよね。
それはクリアボディが光を乱反射させてアピールするのに都合が良いからです。
ただし本当に灯りの中など眩しすぎる所はダメですよ。
過剰なフラッシングですぐにシーバスがスレてしまいます。
常夜灯の灯りの外側などでも魚は十分光が分かりますし、満月ならどこでもクリアカラーはアピールします。
クリアカラーはブラックとは反対で、フラッシングでアピールしつつもシルエットは分かりにくいのでスレにも強いのです。
また魚の稚魚には透明な物が多くいて、透明=保護カラーなんですね。
つまりクリアカラーは自然界において捕食される側の弱いカラー、究極のナチュラルカラーとも言える訳です。
加えて
ではいよいよ本題。
夜に効くカラーとは何か?
あぁ、長かった…w
結論!夜に”効くカラー”とおすすめルアー
自分が好きで集中力を持って投げ続けられるカラーが一番釣れます!
ここまで引っぱっといてふざけんなコノヤロー!
これが真実なんですが、ここまで読んでくれた人は怒りますよねw
ということでシーバスに夜に効きやすいカラーということなら、ここまででご説明したように適度なアピール力とスレへの強さを併せ持つブラックとクリアカラーをオススメします。
この2色は苦手意識が強い人も多いんですが、本当によく釣れるんで是非使ってみてほしいですね。
一匹釣れたら信じられると思いますので。
ブラック
10cm未満のFミノーでは一番好きですね。
飛行姿勢が安定していて飛距離が出ること、動きが安定していどこでも使えること、#4フックがついててランカーサイズにも対応出来ること。
ドーバー99Fのブラックは自分のパイロットルアーです。
エンヴィ105も定番ですよね。
春のバチ、秋のサヨリ用に使ってます。
どちらも数が多すぎるとルアーに気付いてくれないし、強い波動が出るルアーじゃ食ってこないですよね。
ブラックは波動に頼らずシルエットで見せられるのでそういう時でも強いです。
クリア
クリアカラー×抜群の飛距離で周年活躍しますよ。
私は大河川で主に使用しています。
でかいシーバスだけでなく、セイゴクラスの数釣りも出来るのがクリアカラーの強みです。
言わずと知れた餌の代名詞、ローリングベイト。
私はこれをバイブレーションではなく、中層~ボトムで使えるシンキングペンシルというつもりで使っています。
ローリングベイトのクリアカラーは上手な人が奥の手にしています。
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