キタッ!…ってまたカサゴかよ~
キジハタってなかなか釣れないよな…
キジハタ(アコウ)もずいぶん増えたとはいえ昔は幻と呼ばれた高級魚…さすがにカサゴのように誰でも簡単に釣れる魚ではありません。
そこで私からアナタに提案があるのですが…どうでしょう、餌釣りで狙ってみませんか?
餌はそれ自体に強力な食わせ能力があるので小難しいことは必要なく、釣りを始めたばかりの初心者の人でも釣れちゃうんですよ!
ストイックにルアーフィッシングで狙うのもいいですが「釣れないから停滞やむなし」なんて言ってるうちに、餌でバンバン釣ってる隣のアイツに差をつけられてしまうかも…?
それに餌釣りの経験は必ずルアーフィッシングの役に立ちますし、いつどこで釣れるか分かるようになってきます。
ということで今回はキジハタの餌釣りについて分かりやすく記事書いたので、ぜひ参考にして頂き憧れのキジハタを釣りまくりましょう♪
餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
「釣りの楽しさをお届けする」をモットーに、初心者の方にも分かりやすく釣りの情報を発信中!
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餌の種類
アオムシ
青虫はほとんどの釣具屋さんで扱っているため、釣場までの道中にお店がある人には最も手軽に入手しやすい餌でしょう。
ただし青虫は他の餌に比べて小さくてアピール力が不足しがちなので、もし釣具屋さんで「太」「中」と選べる時は迷わず太い方を選びましょう。
またキジハタ狙うなら根掛かりは避けられないし、1つの針に複数の青虫を付ける「房掛け」も有効なので青虫の消費は思ったよりも多いんですね。
ということで釣りをする時間にもよりますが2時間釣りをするのなら最低でも500円分は買ってケチらず使うことをおすすめします。
体液が抜けて動かなくなった青虫ではガクンと釣果が下がりますので、弱ったらすぐに交換しましょう。
ホンムシ(マムシ)
青虫がニョロニョロと動きアピールするのに対し、本虫はその強い臭いで広範囲の魚を誘うことができる餌。
青虫の4倍近い値段だから釣れそうな気がしますが、キジハタは動かない餌には反応が悪いので潮がよく動いているところで使うとか誘いを入れてやるなど工夫が必要です。
汁が出やすいように大きめにカットして使うのがオススメですが、節約したいからって他の釣りみたいに3cmくらいにしてしまうと小型しか食ってこないので注意。
キジハタを狙っているとスズキやチヌ、運がよければマダイなんかも食ってくる贅沢餌です。
シラサエビ
淡水に生息する小さなエビで体長は最大5cm程度まで成長します。
その辺の水路でガサガサすればたくさん網に入りますが4cmぐらいのが取れればラッキーといったところで、よく捕れる2cmぐらいの個体は小さすぎて挿し餌としては使えません。
釣具屋でもよく扱っている餌なので、大きめを500円分(できればもっと)買っていきましょう。
後にご紹介するズボ釣りなど待ちの釣りではキジハタを寄せるための重要な撒き餌にもなります。
イソガニ
気温が高い時期には港の敷石から磯場まで小さなカニがよく見られますが、甲殻類はキジハタに常食されているので当然これも使えます。
ただしスニーカーで歩きやすい場所に必ずいるとは限らないし、素手で安定した数を捕まえるのは大変です。
釣具屋で一匹30円ぐらいで売っているので現地調達を当てにせずに準備していきましょう。
針はお腹側のお尻付近から刺して背中側に向けて抜く「尻掛け」がおすすめで、安定した姿勢でゆっくり落ちるスタンダードな方法です。
他の餌で食わない時でも有効な餌なんですが、硬さが邪魔をして針掛かりが悪いことがあるのが玉に傷。
小魚
小魚の生餌は自分で動き回ろうとするのでアピール力が抜群で、良型のキジハタ狙いなら最強の餌と言っても過言ではありません。
というのもキジハタは小さい頃は何でも食うんですが、30cmを超えたあたりから食性が変わってきて大きくなるほど魚ばかりを偏食するようになってくるんですね。
キジハタは根魚のくせに底から3mぐらい離れても食ってきますし、日中でも浮いている姿を目にすることからも魚を好んで食っていることが分かります。
ただ小アジやイワシをサビキ釣りで確保して活かしておくのも大変ですし、保冷剤で水温管理するなどハードルが高いですよね。
そこで釣具屋さん(ポイントとか)に「ギンパク」という名前で売っている10cmぐらいの小魚を入手するのが楽で、これなら小さなビクとエアーポンプがあればOK。
要はウグイのことなんですが丈夫で高水温にも強いので、キジハタを始めスズキやヒラメにも多用されるのでオススメです。
切り身
キジハタの餌釣りではサバやサンマなど青魚、イカの切り身もよく使われるのをご存知でしょうか?
もちろんキジハタはフィッシュイーターですから死んだ餌に食ってくるの?と思われるかもしれませんが、ルアー釣りのように釣り人が操作を加えたり潮によって仕掛けが動かされる時に食ってくるんですね。
皮付きの切り身は針持ちがよくて使い勝手がいいし、近所に釣具屋がない人でもスーパーで安く手に入れられるなどメリットも多いんです。
もちろん生餌には勝てませんが、それでも臭いや味の効果はあるので有効な餌であることには変わりありません。
フナムシ
フナムシは波止にもウジャウジャといるし、捕まえて海に投げると泳いで戻ってくるから水中でもしっかりアピールしてくれそう…そう思いませんか?
ところがフナムシはメチャ速いので捕まえるのが難しい上に、水中では溺れてしまうからすぐに動かなくなるんですよ。
練り餌
練り餌には色んな成分が入っているからキジハタにもよく効き…ません。
フカセ釣りでフィッシュイーターを狂わせるのが困難であるように、純粋な肉食魚であるキジハタは動かない餌には見向きもしてくれないのです。
練り餌で釣ったことがある人もいるかもしれませんが、それは竿の操作や糸が潮受けた時に練り餌が動いて食ってきただけかと。
キジハタの餌釣り仕掛け
投げ釣り
- 投げ竿…錘負荷30号/4m前後
- スピニングリール…投げ釣り専用
- 道糸…ナイロンライン6~8号
- 天秤…L型もしくはジェット型
- ハリス…フロロカーボン5~7号(道糸より1号弱め)
- 針…丸セイゴ13~15号
キジハタは足元には小型が多く沖で掛かるほど大きい傾向があるのですが、そんな良型を狙うのに打ってつけなのが投げ釣り(ブッコミ釣り)です。
遠投するのであれば餌には一定の針持ちのよさが求められますし、待ちの釣りですから臭いを出すことも大事な要素なので切り身や本虫が好んで使われる傾向がありますね。
ただし投げ釣りと言っても置き竿にして放置してちゃダメですよ!
キジハタはフィッシュイーターなので動かない餌には反応しにくいので、時々竿を煽って誘いを入れてやりましょう。
投げ竿は安くても品質が優れている大手メーカーのものを選びましょう。
ズボ釣り
- 磯竿…2~3号/5m前後
- スピニングリール…2500番
- 道糸…ナイロンライン3~5号
- ハリス…フロロカーボン3~5号/50cm程度
- 丸オモリ…3~5号
- ゴム管(オモリとサルカンの間のクッション)
- サルカン
- 針…伊瀬尼7~9号
- 竿先ライト
ズボ釣りとはキジハタの餌釣りでは割とポピュラーな釣り方で、波止から仕掛けを真下に落としてアタリを待つというものです。
ただしキジハタは根魚なので定着性が強くてどこでも釣れる訳ではなく、回遊の可能性が高いルートを選択しましょう。
具体的には敷石の落ち込みや捨て石、テトラやケーソンの継ぎ目などなどキジハタが身を寄せられるストラクチャーの近くにセットします。
底まで仕掛けを落としたらリールを巻いて餌が底を少し切るぐらいのにしておくのが理想ですね。
またキジハタは回遊性が低いのでただ待っているだけでは効率が悪いため、撒き餌として生きたシラサエビを使います。
そのまま海にパッと撒いたのでは泳いでどこかに言ってしまうため、手でキュッと握って仮死状態にしてから仕掛けの少し潮上に投入してください。
しばらくするとキジハタが寄ってきますよ!
竿は2号でもいいんですが、30cmが釣れるような場所は40cmぐらいまでなら釣れちゃうんで念のため3号がおすすめです。
磯竿に関してはこちらをどうぞ⇒リバティクラブ磯風の記事を読む
穴釣り
- 穴釣り竿もしくはバスロッド…1~1.5m程度
- ベイトリール…小~中型
- 道糸…フロロカーボン3~5号
- ブラクリ…2~3号
穴釣りとはその名の通り穴の中に餌を入れて魚を釣る方法で、キジハタ以外の根魚(カサゴ、ソイ、タケノコメバルなど)もよく釣れます。
シンプルな釣り方なので初心者の方にもとっつきやすく、釣果も得られやすいので私は穴釣りが大好きですね~。
ブラクリという根掛かりしくい仕掛けに餌を付けてテトラの中に落とし込むのが一般的ですが、潮が引いて露出した敷石の上を歩きながら隙間に落とし込んだりします。
よってこの釣りは竿が短い方が基本的に機動力が増して好釣果を得やすいので、穴釣り専用の竿か子供向けの短いバスロッドが最適。
ちょい投げベイトリールは安物で取りあえず糸が巻ければそれで構いません。
穴釣りで釣れる魚は小型がメインですが、ポイントによっては30cm超えが出ることもあるのでアタリがあったら潜られる前に一気に抜きあげてください。
仕掛けに関してはこちらをどうぞ⇒穴釣りタックルの記事を読む
探り釣り(胴突き仕掛け)
- 磯竿…2~3号/5m前後
- スピニングリール…4000番
- 道糸…ナイロンライン5号前後
- 三又サルカン(もしくは親子スイベル)
- ハリス…フロロカーボン4号20cm
- 捨て糸…3号50~80cm(ナイロン/フロロどちらでもOK)
- ナス型オモリ3~5号
胴突きとは本線から枝分かれした短い糸に針がついており、本線の一番下にはオモリがセットされている仕掛けです。
針が底から離れているので根掛かりしにくいのがメリットで、投げたらトントンと底を叩きながら手前まで探っていきましょう。
今回ご紹介するキジハタの餌釣り仕掛けの中では最も安定した釣果を得やすいのが特徴です。
仕掛けは最初は市販の物を使いましょう。
探り釣り(のべ竿)
- 磯竿…ヘラ竿4.5mもしくはメバル用6m
- 道糸…ナイロンライン4号
- サルカン
- ハリス…フロロカーボン3号50cm
- ガン玉…6B/1~3個
- 針…伊瀬尼7~9号
のべ竿とはリールを付けずに使う竿のことで、制限は多いのですがそのぶん独自の使い勝手の良さに根強いファンもいます。
ヘラ竿は強いし胴調子なのでキジハタにぴったりで、若かりし頃のインクスレーベルのレオンさんもやっていた釣り方なんですよ!
ただ4.5mを超えるとさすがに重いので、それより長さが必要ならメバル用ののべ竿を使用するのが現実的えしょう。
この釣りは道糸にサルカンをつけてハリスを結び、あとはガン玉と針だけという極めてシンプルな仕掛けが魅力です。
仕掛けの全長は竿と同じ程度なので水深があると底が探れないのがネックですが、キジハタは浮きますし岩壁スレスレをこするように攻めていれば釣れますよ。
釣り方としては青虫やシラサを針につけて足元の岸壁をこするように落とし込み、時々チョンチョンと竿で誘いを入れてやるだけでOK。
潮上側に投入して潮下側(手前)に引いてくるのは鉄則ですが後は難しいことはしなくても釣れるので、端から端まで探り歩くつもりで足で釣果を稼ぎましょう。
泳がせ釣り
- 投げ竿…20号/3.6m前後
- スピニングリール…4000番
- 道糸…ナイロンライン6号
- 三又サルカン
- ハリス…フロロカーボン5号/20cm
- 針…ムツ針16号
- 捨て糸3号50~80cm
- ナス型オモリ…15~20号
泳がせ釣りは生きた小魚+1本針の胴突き仕掛けで底を狙う釣り方で、大型のキジハタを狙うには最強の仕掛けです。
キジハタは結構浮き上がりますし小魚を目立たせるためにも捨て糸は長めに取りましょう。
その代わり仕掛けが絡まないようにハリスは短めにして、餌をその場にしっかりキープするためにオモリは重めを使用。
シモリやテトラ周りなどキジハタが付きそうなところに投げて待ち、ゴン!とかグググ!という強いアタリがあればアワセましょう。
また食ってもその場で動かずアタリが出ないこともあるので、3分ほど待ってアタリが無ければ少しは巻き上げて食っていないか確認してください。
またキジハタは口が大きい魚なので基本的には一発で獲物を丸飲みにするんですが、コンとかククッ…といった弱いアタリでアワセても乗らない時はヒラメが食ってきた可能性が高いです。
その場合は同じところに投入し、アタリがあれば30秒以上待ってからアワセると釣れますよ。
餌釣りに必要な道具
餌入れ
餌入れは今時100均にも売っていますが木製がオススメ!
あらかじめ内部を湿らせておけば中の温度や湿度を保ちやすく、特に気温の高い時期はプラスチック製よりも餌が長持ちします。
一度買えば長く使えるので持っておいた方がいいですよ。
エアーポンプ
アジを始めとして小魚はエアーポンプを使わないとすぐに死んでしまいます。
ホームセンターには安い物も売ってるんですが、そういうのは大体海外製で泡が大きく少ないので餌が弱るのでおすすめできません。
少し値は張りますが、泳がせ釣りをするなら富士灯器のパワーポンプがいいですよ。
品質といい細かい泡がたくさん出る事といい文句のつけようがなく、これを使うと安物には戻れません。
サイズは色々ですが一番人気はFP-2000で強/弱モードの切り替え機能がついており、長時間の釣行にも対応します。
実釣
- 釣行日…7/4
- 天候…晴れ
- 風…南西5m
- 潮汐…大潮(干潮17:59/満潮翌0:59)
- 時間…20:30頃
瀬戸内アコウは年間を通して夕マズメが一番いいんですが、そこから更に光量が落ちると順応に時間がかかるので一旦食いが落ちます。
だから仕事帰りのキワドイ短時間勝負に挑むぐらいなら、あえてその時間はズラしてナイトゲームでじっくり狙うのがオススメ。
さて今回向かったのは漁港の横にあって手軽に行ける地磯で、準備した餌はみんな大好きな青虫です!
磯には根掛かりしにくい胴突き仕掛けがマッチしますが、波止で使うカサゴの仕掛けみたいに針が何本もついているものはトラブルが増えるので避けましょう。
針は1本だけにして、根掛かりしても捨て糸から下だけ切れるように三又サルカンを介した仕掛けが使いやすいですね。
さて青虫の特徴は何よりもその元気イッパイな動きにありますが、房掛けと言って一度に複数匹を針に掛けることでその長所は倍増されます。
一際大きいシモリの向こうにキャストしたら引いてきて、シモリの横でチョン、と誘いを入れたら止めて待つ!
ルアー釣りでは止めると見切られることがあるように、餌釣りでは下手に動かすと見切られることがあるんですね。
少し待つとモゾッという違和感があったのでアワセるとお目当てのキジハタ!
一投目で釣れたことに改めて餌の強さを実感した釣行でした♪
まとめ
- アオムシ…安くてよく釣れる。房掛けでアピール力アップ!
- ホンムシ…ニオイで寄せるエサ。適度に誘いを入れて待つ。
- シラサエビ…大きめの個体は刺し餌、小型は撒き餌に使う。
- イソガニ…他の餌が効かない時に釣れることがある
- 小魚…管理が面倒だけど超・強力
- 魚の切り身…誘いを入れてやればそれなりに釣れる
- フナムシ…溺れるのですぐ弱るので使えない
- 練り餌…ほぼ釣れない
- 投げ釣り…置き竿にせず時々仕掛けを動かして誘う
- ズボ釣り…波止際で仕掛けを落として待つ釣り方
- 穴釣り…小型がメインになるが釣果を得やすい
- 探り釣り(胴突き)…もっとも安定してキジハタが釣れる
- 探り釣り(のべ竿)…水深があるポイントは苦手だが機動力はNo1
- 泳がせ釣り…大型のキジハタを釣るには最強の仕掛け
いかがでしたでしょうか?
今まで釣れなかったキジハタを餌で攻略しちゃってください!
キジハタのルアー釣りに関してはこちらの記事もどうぞ。
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