まいどです!
ほーぷれす(@hopeless_orz)です。
チニングにはどんなラインを使えばいいのか分からないという人も多いでしょう。
今回はそんなあなたの為に記事を書いたので、良かったら参考にして下さいね!
チニングに使うラインの種類
チニングにはどんなラインを使えばいいんだろう?
種類が多すぎて分からない…
以下の点で選択します!
ナイロンライン
ナイロンラインの特徴
ナイロンラインはポリアミドを素材とする、釣りの最も基本的かつ入門的なライン。よく安いワゴンリールに最初から巻かれているのがこのラインで、多くの釣りで使用されます。
メリットとしては安価、しなやかで使いやすい、1,14と比重が低く水(1.0)に近いのでトップウォーターなど水面で使用するルアーとの相性が良い事が挙げられます。
逆に弱点は伸びやすい、水を吸いやすい、根ズレに弱い(柔らかいので傷が入りやすい)など。
フカセ釣りなどでチヌを狙う場合は、道糸としてメインに使われます。
比重は水が1.0なのに対して1.14(商品により多少違います)と沈みにくいのでトップウォーターの釣りなどによく合います。
価格は様々でチョイ投げやリールの下巻きに使用するようなものなら500m巻きで500円程度の非常に安価な物からありますし、バス用に開発された性能の良いライン(ナイロンのしなやかさを活かしたまま伸びにくく感度が良いなど)だと100mで1,000円近い物まであります。
チニングとの相性
ただしチニングにおいては使うことはないでしょう。
バス釣りと違ってチニングでは遠投することが多いので、伸びるラインではアタリが取れません。
近距離戦ならチヌの口元にリグを送り届けることまでは出来るんですが、チヌの口はとても硬い!
その為ナイロン特有の伸びが邪魔をしてフッキングしません。
フロロカーボンライン
フロロカーボンラインの特徴
フロロカーボンラインはポリフッ化ビニリデンモノフィラメントを素材とする硬めのラインです。
メリットは表面が硬く傷がつきにくい、伸びが少なく感度がいい、1.78と比重が重く潮馴染みが良いことなどが挙げられます。
逆に弱点は一般的にナイロンよりも高価、太い号数ではゴワついて扱いにくいことあげられます。
その為ライトリグを使用した繊細な釣りに使用するのが望ましいですね。その反対に摩擦に強いラインなので障害物周りを攻めるのも適しています。
以上の特性からリーダーシステムを組む時にも大体フロロカーボンが使われます。
価格は安ければ300m巻きで1200円ぐらいのものから、高ければ80m巻きで1900円くらいするものもり、全体的にナイロンラインよりも高い物が多いですね。
チニングとの相性
~20mの近距離戦なら何とか。
プラグを使った巻きの釣りなら30mまでの中距離戦も何とか…と言った感じ。
ナイロンラインと違って使えないことはないですが性能良し!とは言えません。
ライトチニングと言われるようなライトゲームロッドを使用したジグヘッドの巻きの釣りではそこそこ使えますが、それは一般的なチニングとはかけ離れていますのでこちらもあえて使用する必要はありません。
エステルライン
エステルラインの特徴
エステルラインはポリエステルを素材とする、仕掛けのエダスや一部のルアーフィッシングで用いられるラインです。
メリットは非常に伸びが少ないので感度が良く、比重は1.38とナイロンとフロロカーボンの丁度中間で、水を吸わないので劣化が少ないことが挙げられます。
逆に弱点は伸びが少ない為に一ヶ所にショックが集中しやすいことですね。
素材的にガイドとの摩擦抵抗が少ないので軽いリグでも飛距離を出しやすいという特徴があり、釣りのジャンルによっては非常に扱いやすくアジングではPEラインを抑えてメインラインになるほど。
ただしその弱点として強度が低いとよく言われます。
単純な引張強度の問題ではなく、ライン自体があまり伸びないのでショックを吸収出来ず、痛んだ部位や結び目でパツーン!と簡単に切れてしまいます。
その為先端にはフロロカーボンラインのリーダーを付けるのが一般的です。
以上からアジングやエリアトラウトなど、ライトゲームでしか使用されません。
チニングとの相性
伸びの無さから来る強度の低さが致命的なのでチニングにはほとんど使えません。
チヌやキビレの強い引きに耐えることはおろか、硬い口にフックを突き立てることも出来ないでしょう。
例外としてライトチニングといって、極軽量ジグヘッドでメバリングやアジングと同じように狙う釣り方があります。
手のひらサイズのチヌ・キビレが群れているような場所ならそれもアリですね。
PEライン
PEラインの特徴
PEラインは上記3種類のモノフィラメントラインと違い、細いポリエチレンの糸を何本か撚って作られるラインです。
メリットとしては非常に直線強度があり(ナイロンの約2.5倍)、伸びが少なく感度が良く、しなやかでなことが挙げられます。
逆に弱点は細いので根ズレに弱く、価格が高めであることなどが挙げられます。ただ長持ちするので結局はPEラインの方が安くつくんですけどね。根ズレ対策としてルアーに直結せず、先端にフロロカーボンのリーダーを使用することがほとんどです。
また比重が0.98程度ととても軽いので風に弱いというデメリットが上げられる他、水に浮くので軽量リグの馴染みが悪くて釣り方によっては不利になることもありますが最近では高比重なPEラインも販売されています。
現在チニングを始めソルトのルアーフィッシングではメインに使われるラインです。
チニングとの相性
PEラインはチニングとの相性バッチリ!
遠投も出来るし、遠投先でアタリがちゃんと分かる感度の良さ、チヌやキビレの硬い口を刺し貫く強いフッキングにも耐える強度など多くの利点があります。
結論
0.15 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | 0.5 | 0.6 | 0.8 | 0.9 | 1.0 | 1.2 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ナイロン | 1 | 1.5 | 2 | 2.5 | 3 | 3.5 | 4 | |||
フロロ | 1 | 1.5 | 2 | 2.5 | 3 | 3.5 | 4 | 5 | ||
エステル | 1 | 1.5 | 2 | 2.5 | ||||||
PE | 2.8 | 3.9 | 4.8 | 8.5 | 9 | 11 |
強度 | 飛距離 | 根ズレ耐性 | 比重 | 伸びの無さ | |
---|---|---|---|---|---|
ナイロン | △ | △ | ○ | 中 | × |
フロロ | △ | △ | ◎ | 高 | △ |
エステル | △ | △ | × | 中高 | ○ |
PE | ◎ | ◎ | × | 軽 | ◎ |
種類 | チニング適応 |
---|---|
ナイロンライン | ✖ |
フロロカーボンライン | △ |
エステルライン | ✖ |
各ラインのPEライン | ◎ |
こうして比較する分かりやすいですが強度、飛距離、伸びの無さの3点で圧倒的にPEラインが有利です。
唯一問題なのがPEラインの根ズレに対する弱さですが、そこはリーダーにフロロラインを使用することで補えます。
チニングに使うのはPEライン一択と言って良いでしょう。
チニング用ラインに求められる性能一覧
チヌ、キビレの引きに耐えうる強度
まず念頭に入れておかないといけないのが、チヌやキビレの引きは強烈だということ。
シーバスほどのスピードや遊泳力はないものの、体高がある為に40cm程度でも驚くほど引くことがあります。
年無し(何年生きたか分からない)と言われる50cmクラスで更にコンディションが良い個体が掛かった場合、強度が低いラインではあっさり切られてしまいます。
せっかくかかった大物、逃がしたくないですよね?
飛距離
ラインによってリグの飛距離に大きな違いがあることは皆さんもご存じでしょう。
バス釣りと違ってソルトの釣りでは正確さ以上に飛距離が物を言います。
それはチニングにおいても同じことで、水路などの小場所を除いて飛距離が出ることはラインに求められる絶対条件です。
感度
絶対条件である遠投が出来たって、アタリが取れなければ意味がありません。
チニングでメインであるボトムゲームでは、魚はリグを咥えてダーッと走っていくことは多くありません。
コツン!だけじゃなくて、モソ…という僅かなアタリも分かる感度がラインには必要です。
伸びの少なさ
遠投出来てアタリが獲れてもフッキング出来なきゃ意味がありません。
チヌやキビレの口はとても硬い!
ラインが伸びたらいくらアワせを入れてもフッキングは決まりません。
そういう場合は大体針先が引っかかってるだけ貫通していないのでフックが伸ばされてバレます。
根ズレ強度
トップウォーターゲームは別ですが、チニングのメインはやはりボトムゲーム。
チヌやキビレの餌が豊富でバイトも多い場所となると岩や牡蠣殻があげられますが、そんな場所で使っていたらリーダーを長く取っていてもラインがボロボロになることもしばしば。
釣り上げてからラインチェックしたらラインが傷んでいてゾッとしたことはありませんか?
耐風性
風は建物や山がある場所では遮られ、何もない所では勢いを増します。
そう、チニングのメインフィールドである大河川は風の通り道なんですね。
投げたらブワッ!と膨らむようなラインでは強風下では釣りにならないこともしばしば。
撥水性
この後でも説明しますが、チニングにおいてボトムゲームで有利なのはやっぱりベイトタックル。
ベイトタックルはスピニングと違ってラインが水を吸ってスプールの重量が変化するとキャストのしやすさが著しく変わります。
加えて海水によるべたつきも為、撥水性が優れていることが大事です。
耐久性
細糸&ボトムゲームというチニングではラインの劣化は致命的。
表面のコートや原糸の強さなど色んな要因がありますが、劣化のしにくいラインがベスト。
劣化が早いラインはマメなメンテが必要になります。
価格
上の劣化具合とも関係しますが、細糸&ボトムゲームなのでどうしてもラインの交換頻度は他の釣りよりもサイクルが短いのがチニングの特徴です。
価格も大事な性能の1つなんです。
チニング用ラインに撥水性が最も重要な理由
チニングはベイトタックルとスピニングタックル、両方で出来る釣りです。
スピニングタックルの場合は世に数あるPEラインのどれでもさほど問題はありません。
しかしチニングにおいてメインとなるのはベイトタックルです。
そしてベイトリールではPEラインに求められる特性はシビアです!
強度、硬さ、根ズレ耐性、視認性、摩擦…PEラインに求められる性能は様々ですが、ベイトリールにおいてPEラインに最も必要不可欠な要素とは撥水性です。
コート有無 | 4本撚り | 8本撚り |
---|---|---|
コート無し | ✖ | △ |
コート有り | △ | ○ |
こちらがPEラインと撥水性の関係です。
8本撚りの方がより密である為水が染み込みにくいのです。
コートはなるべく持続するものが良いです。
撥水性…水を弾く性能。
では何故撥水性が重要なのかを見ていきましょう
撥水性が低いPEラインのデメリット
撥水性が乏しいPEラインでは…
PEラインが水を吸う
→ラインの重量が増える
→スプールのレスポンスが低下する
→バックラッシュしやすい&飛距離が低下する
スピニングリールと違ってベイトリールは投げられるルアーの重量範囲が狭いです。
チニングにおけるボトムゲームでは主に5g、7g、10g、14gのシンカーと、3インチ前後のホッグ系ワームが使用されます。
この場合はド真ん中である7g~10gシンカー+ワームの重量を快適に投げられるようにスプールの重量を調整する必要があります。
具体的にはPEラインを巻き切った状態でスプール重量15.5g。
これがチニングにおけるベイトリールのPEラインを含めたスプールの重量の黄金律です!
お前の言うことなんか宛てにならないって?
バカおっしゃい!
これはチニングの神様であるダイワのもりぞーさんの教えです。
このせっかく調整した重量が、ラインが海水を吸うことによって増加します。
そうするとスプールが重くなる。
ということはスプールの動き出しが悪いので、軽めのリグだと飛距離が落ちます。
当然バックラッシュしやすいので快適なチニングは出来ないでしょう。
あるいは重いリグを遠投しても、途中からラインが軽くなる(水を吸っていない部分)為、慣性が効かずに途中からスプールの回転が失速してしまう。
それなら最初から重いリグ用にスプール+撥水性の高いPEラインで重量を上げておく方が理にかなっていますよね。
ちなみにチニング専用リールであるシルバーウルフSVTW(もりぞーさん監修)は、0.6号200mか0.8号PE150m巻きで丁度15.5gになるようにスプールが設計されています。
良かったら以下の記事も読んで下さい。
撥水性が高いPEラインのメリット
これは上で書いたデメリットの反対なのですが、チニングでよく使われる5g~14gシンカー+3インチ程度のホッグ系ワームをとても快適に投げやすい状態が持続されます。
撥水性の高いPEラインを使うことによって、終始飛距離や投げやすさを最大限に活かすことが可能になるのです。
チニングに使われるPEラインの太さ
チニングには一般的に0.4号から1.0号までが使われることがほとんで、使う人が多いのは0.6号と0.8号です。
それぞれの太さによって使うべき場所や使用するタックルも変わってきますのでご説明していきます。
0.4号
0.4号はチニングに使用するラインとしては極細になります。
用途としては岸壁でのワームの落とし込みや、障害物がない砂泥底での使用に限られます。
岩や牡蠣殻が点在するようなボトムを攻めるのに使用すべきではありません。
ここまで細くしないとチヌがラインを見破って食わなくなる…というものではなく、むしろ手持ちのライトゲームタックルでライト・チニングをする為の物だと思った方が良いでしょう。
専用タックルを揃えるとなるとお金もかかりますし、本格的でなくても良いならメバリングロッドやアジングロッドでも十分にチヌ・キビレは釣れます。
0.6号
チニングの聖地・淀川でチニングのエキスパートアングラー達が使用するのが0.6号です。
一般的なチニングにおいては最低限の細さしかなく時に不安もありますが、細くなった分だけ風や流れの影響を受けにくく感度が高いのが特徴です。
また遠投した場合も太いラインに比べてスプール痩せが少ないので、ハンドル1回転辺りの巻上量が減りにくい恩恵もあります。
とはいえ細いPEですから知れたものですが、少しでもラインに性能を求めるなら方向性としては正しい選択となります。
ちなみにもりぞーさんが使用しているのも0.6号です。
注意点としては0.8号や1号よりも切れやすいので、傷んでいる部分があるなら早めにカットすることです。
私は釣りの始めには先から2~3mくらい思いきって切断しています。
釣りの途中のラインが傷んでいないかのチェックをする頻度が上がるのは多少面倒ですね。
私が0.6号を使う場合は15投に一回くらいの頻度でラインをチェックしています。
0.8号
チニングにおいて最も標準的なPEラインの太さが0.8号です。
強度、飛距離、感度のバランスが優れていて、シーバスやエギングにも流用出来るのが魅力ですね。
個人的には0.8号が最もオススメの太さです。
しかし本格的にチニングをやっている人に限定すれば、どちらかと言えば0.6号ラインを使う人の方が多いかもしれません。
その理由は人によって大きく2つに分かれます。
1つはライン強度やメンテの頻度などデメリットを理解した上で、タックルやフィールドに釣り方を照らし合わせた上で明確に0.6号にメリットがあると分かっていて使っている人。
もう1つは
「上手い人たちは0.6号を使っているから、なんとなく」
という人が多いと思います(本人の自覚があるかどうかは別として)
ベイトはスピニングと違って、太いラインでも飛距離が落ちにくい…と一般的に言われます。
上で書いたようにラインが細い方が飛距離、感度、操作性、キャスト後のスプール痩せ軽減の全てで優れているのは事実です。
物理的に変わる以上、結果が変わらない訳がないので。
しかし0.8号→0.6号に落とすことによって得られる飛距離や操作性の差は僅かです。
そして0.6号→0.8号に上げることによって強度は明確に体感出来るほど上がります。
アワセ切れで魚を逃がしていませんか?
キャスト切れで時間をロスしていませんか?
リグの回収率が低くてお金がかかっていませんか?
ラインのメンテは面倒ではないですか?
これらの理由から私はむしろ0.8号の方がオススメですね。
むしろ釣果的にも0.8号の方が良いと思えることさえあります。
トップウォーターゲームとか特にですが、1個1,500円のプラグを0.6号でフルキャストする勇気はありませんw
もりぞーさんも以前
「過酷な状況を除き、無理に0.6号使う必要はない」
的なことを言われていていましたし。
その辺はタックルやフィールドにもよるでしょうが、メリットを体感出来ないなら0.8号にした方が良いです。
1.0号
チニングにおいて最も太いラインと言っても過言でないのが1号です。
0.8号ラインで大体の場合は足りますが、岩や牡蠣殻が多いフィールドでは1号がオススメ。
やはり理由としてはライン強度が高いのでリグの回収率が高いことや、アワセた時のラインブレイク率が下がることです。
釣り上手を気取りたくてカバーが多いフィールドでも無理に細いラインを使う人たちがいますが、私から言わせれば愚の骨頂。
安心して思い切り釣りが出来ない=ライン強度が不足していると思った方がいいです。
理屈で自分を納得させようとしても、体感=真実は安心・不安として感情に出ます。
それがあなたのフィールドの真実です。
チニングに向いているラインの比重
低比重PEライン
一般的な比重0.97程度の水に浮くラインです。
ボトムゲームの場合はラインが水中で真っすぐにならず、風によって動く表層の流れの影響を受けやすいので感度面では不利です。
その反面、トップウォーターなど水面系のルアーには相性バッチリ。
またメタルバイブのリフト&フォールなど、ルアーを跳ね上げるのにも適しています。
高比重PEライン
シマノのピットブルG5で有名な、1.3という高比重なPEライン。
実はこれ使用する場面は選びますがチニングにも大いに役立ちます。
比重が高いということは潮なじみが良いということ。
軽量なリグでも表層の潮をいち早くかわすことが出来るので、風が強い日などにはとても強いです!
ただし注意点として水より重いということはどんどんラインが沈んでいくこということ。
ストップやシェイクなど巻かない釣りを主とする場合はその傾向が顕著で、リグから数mはラインがボトムに張り付き気味になってしまいます。
つまり牡蠣殻地帯などでは致命的で、ラインがすぐにボロボロになります。
また釣り人側がリフト&フォールのつもりでロッドを上にあおっても、水中のラインはボトムにはりつくようになっておりリグはそのラインに引っ張られますからボトムをトレースしてしまう形になります。
また高比重PEラインの欠点として、純粋なPEに混ぜ物をしているので強度的に劣る場合が多いです。
中比重PEライン
ということで一番バランスが取れていてオールマイティーなのが中比重。
比重1.0のアーマードFは水中でラインが直線になりやすく、1.1~1.2の磯センサーは適度な比重で使いやすいです。
よってこのチニング用のラインは現状この2つから選ぶのが間違いないと言えるでしょう。
チニングラインの定番①アーマードフロロ+
特徴
その商品名から
「あぁ、フロロでPEの周りをコーティングしたのね」
と思う人がほとんどでしょう。
でも厳密には違います。
通常のコーティングPEとはPEの周りから樹脂を染み込ませて固めるものです。
それだとどうしても中の方は空気が入ります。
コートがはがれたら撥水性は失われます。
アーマードフロロの場合は樹脂の中に繊維を通して作っているイメージで、中に余計な空気が入りません。
結果的に強度、耐摩耗性、コシ、滑りやすさなどを高次元でまとめた格好です。
要はPEラインとフロロカーボンラインの良い所取りをしたラインですね。
比重も1.0と普通のPEラインより高く、水とほぼ同じです。
その為水中で真っすぐになりやすく、ラインを張った時の反響感度が高いのも特徴です。
シリーズごとの違い
ラインナップ
ラインナップ
・アーマードF
・アーマードF+
・アーマードF+Pro
細かく言えばProにはエギング用とかロックフィッシュ用とか色々あり各ゲームに最適化されていますが、チニングに使用する場合は普通のシリーズで大丈夫です。
これがメーカーの発表している性能比較グラフです。
こちらを参考にして下さい。
無印
無印はやめましょう。
無印とは+やPROの付かない、ただのアーマードFのことです。
あれは0.8号使用時のことでした。
チヌのバイトにアワセるとプツンと切れ
根掛かり外そうとしてちょっと引っ張ったら切れ
キャストしたら切れる
もう使い物になりません。
リグを無くす方が勿体ないので、ケチって一番安い無印を買うべきではありません!
F+
もっとも価格と性能差が取れたイチオシです。
私のメインラインです。
チニングをしている人たちが最も多用しているのがこのシリーズで、とりあえずF+にしておけば間違いありません。
F+Pro
+とあんまり変わりません。
値段差を考えると必要ないかなと。
+を高頻度に買って巻き替える方が良いと思います。
仕様
太さ(号) | MAX(LB) | MAX(kg) | AVE(mm) | カラー |
---|---|---|---|---|
0.1 | 4 | 2 | 0.06 | GY/NM |
0.2 | 5 | 2.5 | 0.08 | GY/NM |
0.3 | 6 | 3 | 0.09 | GY/NM |
0.4 | 7 | 3.5 | 0.11 | GY/NM |
太さ(号) | MAX(LB) | MAX(kg) | AVE(mm) | カラー |
---|---|---|---|---|
0.1 | 4 | 2 | 0.06 | GY |
0.2 | 5 | 2.5 | 0.08 | GY |
0.3 | 6 | 3 | 0.09 | GY/WOM |
0.4 | 7 | 3.5 | 0.11 | GY/WOM |
0.6 | 12 | 5.5 | 0.14 | GY/WOM |
0.8 | 15 | 7 | 0.16 | GY/WOM |
1.0 | 19 | 9 | 0.18 | GY/WOM |
太さ(号) | MAX(LB) | MAX(kg) | AVE(mm) | カラー |
---|---|---|---|---|
0.6 | 12 | 5.5 | 0.14 | GY |
0.8 | 15 | 7 | 0.16 | GY |
1.0 | 19 | 9 | 0.18 | GY |
以前はブルーとかシルバーもあったんですが廃盤になりました。
特にシルバーも落ち着いた色で好きだったんですけどね~。
アマードF+でチニングをしている人たちの多くはイエローを使用しているようです。
これはこれで慣れたらカッコよいし視認性も高いので良し!です。
チニングラインの定番②磯センサー
磯センサーとは
アーマードフロロ+の対抗馬として人気なのがダイワから発売されている磯センサーです。
こちらはPEフカセ用のラインなんですが、これがチニングにもよく合うのです。
チニング界の神・もりぞーさんが紹介したら飛ぶように売れだし、どこに行っても品切れ状態。
チニング勢恐るべし!
磯センサーの特徴
・比重が高め
・張りがある
・マーキングがある
磯センサーは比重が1.1~1.2とナイロンとほぼ同等です。
高比重と書かれてますが、比重1.4のオードラゴンなどに比べれば高比重というほどではなく、私からしたら中比重。
PEラインなのにどうしてそんなことが可能なの?というと混ぜ物をしているからなんですね。
構造としてはPTFE(フッ素樹脂)をラインの中心部に通しています。
で、それって何がいいの?というと、キャスト後にラインがフワ~っと風で膨らまずに素早く落ちてくれます。
更に潮なじみが早いので表層の波の影響を受けにくい。
つまり磯センサーはPE最大の弱点であり風に強いのです。
チニングでは遠投した先で小さなアタリを感じ取ってフッキングしないといけないことも多いので、これはかなりのアドバンテージ!
ラインナップ
太さ(号) | 長さ(m) | 価格(円) | チニング適性 |
---|---|---|---|
0.4 | 150 | 3,100 | ○ |
0.6 | 150 | 3,100 | ◎ |
0.8 | 150 | 3,100 | ◎ |
1.0 | 150 | 3,100 | ○ |
ラインナップはチニングからにピッタリですね!
150m巻き以外に200m巻きもあったらベストだったんですけどね。
チニングライン決定戦!アーマードフロロ+ VS 磯センサー
条件 | アーマードF+ | 磯センサー |
---|---|---|
強度 | ○ | ? |
飛距離 | ○ | ○- |
感度 | ○ | ○+ |
根ズレ耐性 | ○ | ○ |
撥水性 | ◎ | ○ |
耐久性 | △ | ○ |
張り | ◎ | ○ |
価格 | ○ | △ |
強度
磯センサーは号数によって何ポンドの強度があるのかが公開されていません。
使っていて明確に強い、弱いは感じないので普通だと思いますが、アーマードF+との比較は出来ません。
飛距離
飛距離に関してはアーマードF+の方が少し上。
ちなみにアーマードF+は表記号数に対して実際の太さがやや太目です。
なので同じ0.6号でも標準的な太さの磯センサーの方がより細くなります。
それに加えて磯センサーはしやなさかなので飛距離は上…というイメージがありますが、ちょっと違う。
ラインが重いので飛距離があと一歩伸びません。
とはいえ無茶に違う訳でもないのですけどね。
感度
アーマードフロロの比重が1.0なのに対して磯センサーは1.1~1.2。
状況によりますが、比重が高い分ラインが馴染むので感度は磯センサーの方が上なことが多いです。
特に風が強い日は違いが分かります。
根ズレ耐性
似たりよったりです。
ラインをフロロでコーティングしてあるアーマードの方が強そうと思う人が多いと思いますが、0.8前後のPEの根ズレ耐性の差なんて誤差の範囲内です。
撥水性
一番重要な撥水性ではアーマードF+の方が上ですね。
これはフロロで周りをコーティングしているアーマードと、芯に使っている磯センサーの構造の差。
やっぱり磯センサーを使っているとラインに水が染み込んだ感があります。
耐久性
はっきりと磯センサーの方が上です。
…というかアーマードF+の劣化が早いのです。
これは「そう言われればそんな気がする」というレベルじゃなくて、色んなPEを使う人なら実感できます。
アーマードF+はチニングには本当に優秀なんですが、ここが一番の弱点で頻繁な巻き替えが必要になります。
張り
張りはアーマードF+の方が強いです。
張りがあるとガイド絡みがしにくいのがメリットです。
磯センサーは従来のPEラインよりも張りがあるとダイワは解説していますが、ルアー釣り用ではもっと硬いコーティング系PEもありますから私としてはまぁ普通かなと。
ガイドに絡んだまま気付かずキャストするとロッドの破損に繋がります。
結論
中~遠距離ならアーマードフロロ+、近~中距離なら磯センサー。
バイトが手前と沖のどちらで多いフィールドか?大河川か水路か?
などフィールドで選べば良いです。
PEラインの巻き方
テンションをかけて巻く
PEラインをリールに巻くときは必ずテンションをしっかりかけて巻いて下さい。
テンションが掛かっていない状態で巻くとラインがフワフワと緩んだ状態になります。
その状態で魚が掛かったり、根掛かりした時に外そうと竿を煽ると上の糸が下の糸に食い込みます。
その状態でキャストすると糸と糸に摩擦が発生し、ぱつーん!と切れます。
ルアーも勿体ないですし、環境にも悪いです。
その為市販の糸巻き機を使用するのですがベアリング内蔵が条件です。
ベアリングがない物だと回転ムラ(テンションムラ)が出るので、やはり食い込みの原因になります。
ということで高速リサイクラー2.0をおすすめします。
高速リサイクラー2.0はpeラインを使用する人なら必需品ですよ。
高い物じゃありませんし、長く使えるものですから持っておくべきです。
多く巻かない
スピニングリールでは多く巻きすぎるとラインがパラパラと落ちてトラブルにな繋がりますから、スプールエッジの下1mm程度までに糸巻量を抑えておきます。
ベイトリールも上で書いたように巻けば巻くほどスプールは重くなり、レスポンスは悪くなります。
チニングやライトゲームに使用する時は100mも巻ければ十分なのです。
過ぎたるは及ばざるが如しかと。
そこで嬉しいのがアーマードフロロ+には200m巻きがあることなんですよね!
スプールに下糸を巻いておいて、100mずつ使うようにすれば2回使えてお得!
そこで便利なのがこのデプスチェッカーです。
丁度100mの所でカットする為に必要です。
3000円ぐらいですからすぐに元は取れます。
PEにシュッ!で濡らしてから巻く
ベイトリールに巻くだけでラインは摩擦熱で痛みます。
そこで必ずPEにシュッ!で濡らしてから巻いて下さい。
PEにシュッ!は業務用&ネットで買うのがコスパ最強です。
私にもお店で普通のサイズの買っていた時期がありましたが、今思うと勿体ないことをしました。
釣りの頻度が高い人だとこれでも1年持ちません。
いくらあってもいい物なので、業務用が正解です。
チニングラインの結束にオススメのノット
チニングにはFGノットを使用する人が多かったと思います。
やはり強度的強く結び目も小さいですからね。
しかしFGノットゴーストといって更に結び目が小さい結束方法が編み出されました。
これによってキャスト時のガイド抜けが向上し、より飛距離の向上が見込めます。
欠点としては輪っかを準備しないといけないことぐらいでしょうか。
確かももっと簡単で早い結び方もあるのですが、そういうノットは強度が弱いか、結び目が大きくなるかどちらかです。
練習して素早く結べるようにしましょう。
チニングのラインを長持ちさせる方法
釣果アップ&節約になる
チニングはボトムゲームが主ですし、比較的細いPEラインを使用する傾向があります。
その為ラインの傷みも早い釣りなのです。
傷んだラインでは魚をかけても切られますし、キャスト切れしてリグをロストします。
タングステンシンカー1個200円、ワーム80円、リーダー30円としたら、1度のロストで実に310円かかっています。
リーダーは普段あまりコストを意識しない方が多いですが、30m巻きで1,000円なら1mで33円。
意外と高いですね!
1回の釣行で3回ロストしたら310×3で930円の無駄な出費!
毎釣行3ロストを1年防げたら、ステラが買える人もいるのでは?!
ラインブレイクを防いだりリールへの巻替え頻度を下げる為にはメンテナンスが必要!
これで釣果がアップしてお金もかからなくなるのですから絶対やるべきです。
釣行後は水洗いする
PEラインは細い繊維を編み込んだ物ですから、海水を吸います。
釣行後にそのまま放置しておくと、乾いた時にPEライン内部で塩分が結晶となりそれがラインを傷つける原因になります。また同じ理由で中に泥などの汚れも入り込みますが、同じ理由でPEラインにはよろしくありません。
家に帰ったらシャワーでリールを洗う時にラインも念入りに流して汚れを落として下さい。
ですが注意点としてお湯は使っちゃダメ!ですよ。
お湯を使うと汚れや塩分は確かによく落ちますが、スピニングだとドラグのグリスが落ちますしベイトだとスプールのベアリングのオイルが落ちてしまいます。
ベイトリールの場合はスプールをリール本体から外して乾かしましょう。
そうしないとなかなか乾きません。
まとめ
以下は、今回ご紹介したアイテムのまとめです。
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