一般的にカワハギは船で餌釣りのイメージが強く、「面白そうだけど自分には縁がないや…」と思っている人も多いのではないでしょうか?
でもカワハギは身近な堤防から釣れるし、ルアーでも狙えるのをご存じですか?
ということで今回はカワハギのルアー釣りについて分かりやすく解説します。
ぜひこの記事を参考にしていただき、美味しいカワハギを釣りまくってください♪

餌釣り、ルアー、フライなどジャンルを問わず身近な水域での釣りを楽しんでいます。
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ハギングとは

ハギングという言葉自体は2010年頃に生まれたもので、釣具メーカー・マルキューがパワーイソメ(味・ニオイ付きワーム)を使ったカワハギ釣りを提案をしたのが始まりです。
「青虫の代わりに人口餌ワームで釣ろうよ!」と商売のためにブームを作ろうとしたものですが、「それなら本物のエサ使うわい」と世間の目は冷ややかでした。

ですが餌パワーに頼らなくててもカワハギが釣れるということが、SNSやYoutube、釣果アプリなどによって少しずつ分かってきました。
今回の記事でもご説明する釣り方も味・ニオイに頼らない方法です。
それでもこれぐらい釣れるので、新たなライトゲームのターゲットと言っても過言ではありません。
そのうちカワハギ専用ルアーなんてものが発売される日が来るかもしれませんね!
時期

カワハギが釣れる時期は一般的に春~冬で、夏は釣果が落ちると言われますが地域によっても異なります。
例えば私が住んでいる岡山県では秋しか釣れませんが、たった数十kmほど西の広島県側では春も釣れます。
ただし数が多い(ルアーで釣りやすい)のは10月頃の秋であるということは共通していますね。
またカワハギは小さいから波止に付くのであって、大きくなると波止から離れていきます。
そのため10月末には終わりかけで、そこから入れ替わるように遊漁船の便が始まります。
そう考えるとカワハギのルアー釣りはシーズンが短いですね。
ただ11月以降も投げ釣りなら岸から狙えますから、ルアー釣りっぽくはないですが、エギングタックルにパワーイソメで狙うことはできます。
ポイント

カワハギのルアー釣りは適当な場所でやって釣れるほどあまくはありません。
それなら皆さんすでに釣りまくっていて、この釣りが浸透しているはずですからね。
ということで何をおいてもまずはポイントが命!
カワハギはエリアによって魚影に大きな差がありますから、まずは釣果アプリやGoogle検索で実績のあるポイントを探しましょう。
ここまでは前提ですが、それから以下のような点に注目して実際の釣り座(立ち位置)を選択します。
- カワハギの魚影は見えるか?
- 近くの人は釣っているか?
- その場所の実績は高いか?
- 他魚種は釣れるか?
ベラやフグ、スズメダイなど他の餌取りと呼ばれる魚が釣れない場所にはカワハギもいません。
時間帯

早朝から昼までが一番釣れます。
カワハギはまだ薄暗さが残るぐらいから一気に釣れ始め、昼以降はひと段落してダラダラ、ポツポツと釣れ続けるる感じ。
夕マズメもチャンスなのでは?というイメージがあったんですが、実際にはやつらは寝るのが早いのかバイトが減ります。
夜は海藻を噛んでに流されないようにしながら寝るため、ナイトゲームは成立しません。
同じ昼行性のアジも常夜灯まわりで釣れるので「カワハギもいけるかも?」と思って試したこともありますが、ダメでしたね。
釣り方

岡山県ではもっとも有名なカワハギ釣場、前島港で釣り開始!
カワハギは岩場を好みますから、堤防の支柱や足元の敷石に付きます。

最初に言っておきたいのですが、普通にルアーを動かしてもカワハギはまず釣れません。
小魚を追い掛けまわしているフィッシュイーターではありませんから、ミノーを撒いて食性に訴えてもダメだし、ダートさせてパクッ!と反射食いはしないのです。
しかしカワハギは好奇心が強いので集魚板(集寄とも言われる)に強く興味を持つのは周知の事実。
そして縄張り意識が強い。
それらの習性を利用して釣るんです。

一番釣りやすいのは軽量メタルジグですね。
写真で分かるように、引っ掛かったわけではなくて口にフッキングしています。
以前コマセなしでサビキ釣りをしていたらカワハギが釣れたことがあり、それをヒントにしてメタルジグで再現を試みたのが始まりです。
要はジグ本体は集魚板、アシストフックがサビキみたいなものですね。
カワハギは基本的に底にいるので、メタルジグをボトムまで落としてからアクションさせます。
ただシャクリっぱなしでは食ってこないので、途中でピタッ!と一瞬食わせの間を入れるのがコツ。
これは餌釣りで使われる「タタキ」という技なんですが、焦らせておいて止めた瞬間に食いつかせるものです。

もう1つよく釣れるのがブレード系のメタルジグ。
極小ブレードの波動が極小のベイトに似ているのでしょうね。
これはブレードのフラッシングと波動がキモとなりますので、魚子メタルとは逆で止めるとあまり食いません。
底を叩きながら動かし続けてください。

カワハギが釣れるプラグは多くはないんですが、アミコン40Sでも釣れます。
これはボトムで立ってユラユラするルアーなんですが、これだけじゃ見切られるので時折チョンチョンと軽く揺らしてやりましょう。
しばらくしたらカワハギが食いついてきます。
明らかに口に入らないのにフッキングするのを疑問に思う人いるのでしょうが、魚は人間と違って手がありません。
だから口に入りそうな部位、つまりフックにちょっかいを出すんですね。
ハゼやキスもカニの足をもぎって食うし、どちらもルアーフィッシングで釣れますがそれと同じ理屈です。

これはちょっと引っ掛け釣り要素が強いです。
ジグ単をボトムでピョンピョン跳ね上げさせ続けると、好奇心か縄張り意識か分かりませんが、カワハギがちょっかいを出してきます。
その時に下アゴにガツン!

大半の人はアジングやメバリングみたいにフォールや巻きで食わせたいと思います。
ちなみに上の写真のカワハギは、豆アジ用の#16クラスのジグヘッドにアジング用の月下美人アジングビームを付けて釣りました。
このように確かに釣れる「ことはある」んですが、難易度は高いですよ。
だってもしこれで普通に釣れるなら、すでにハギングは全国各地でブームになっているはずですから(笑)
やり込んだ上で言うのですが、カワハギをルアーで釣るなら食わせよりリアクションが結論です。
タックル

ロッド
ロッドはアジング用のショートロッドを流用しましょう。
ハギングでは主に堤防のヘチを狙うため必然的に短竿の方が有利であり、ロッドの長さは5~6フィート前半までが使いやすいですよ。
またカワハギは餌取り名人と言われるほどバイトを捉えるのが難しいため、「コッ」という反響と「ヌメッ」という荷重の両方に対応するソリッドティップが必要です。
これらを兼ね備えるのはがアジング用のショートロッドを置いて他にありません。
ソアレXRの610なんておすすめです。
リール
リールはスピニングの1000番を使いましょう。
ハギングにはドラグなど性能はそれほど関係ないので安いもので十分ですが、なるべ小さくて軽い物がいいですね。
使えるとしても2000番までで、2500番まで行くと重くてこの釣りにはマッチしません。
おすすめはこちら⇒23レガリス1000S
ライン
ラインはPEラインの0.3号が最適。
釣り方の性質上シーバスや根魚もかかりますし、底に軽くスタックしたルアーぐらいは回収できる強度はあった方がいいです。
じゃあ「太ければ太い方がいいのか?」というと、潮の抵抗を受けやすいし浮力が邪魔になるのでバランス的には0.3号がベスト。
バリバスのアバニ ライトゲーム スーパープレミアムPEの0.3号が品質が高いのでおすすめですよ。
ジグ単だけor小型だけならエステルラインでもいいんですが、汎用性がないので他の釣り方に対応できません。
詳しくはこちらをどうぞ⇒PEラインの記事を読む
リーダー
リーダーはフロロカーボン。
PEラインの強度は同じ号数でも商品によって異なりますが、根掛かりした時に結束部で切れないようにリーダーを少し弱めにしてください。
リーダーも色々あって、中には餌釣り用のハリスのパッケージだけ変えてるものもあるのでお気を付けください。
グランドマックスFXの1.2号がおすすめ。
ルアー
メタルジグ

2~3gのメタルジグからやってみるのがおすすめ。
特に優秀なのが魚子メタルで、明らかに他の製品よりもよく釣れます。
幅広形状のおかげでスローフォールで誘いやすく、アピール力も強く、2本のフラッシャー付きアシストフックの食わせ能力が高いことが理由です。

ブレードジグなら根掛かりが少なく水平気味のシミ―フォールで攻められるナッゾジグ。
1.8gと3.5gがあれば事足ります。

プラグ

プラグは記事を書いている現在ではアミコン40S一択ですね。
底で立ってユラユラと誘い続けられるプラグはほとんどありませんので。
水深がある場合はノーマルだと底を取りにくいし流されるので、お腹のフックを外して3gぐらいのシンカーを付けるのがおすすめ。
ワーム

上でご説明した「下アゴにフッキング」という釣り方に特化させた場合ですが、シラスヘッドファインとグラスミノーSSの組み合わせが最強です。
普通のジグヘッドだとボトムで横倒れしますが、シラスヘッドファインは立つのでフッキング率が高いんですね。
またワームを大きくするとそのぶんバイトが針先から離れる確率が上がるため、やはりフッキング率は下がります。
とはいえ小さくすればアピール力も下がるので、小型&高アピールのシャッドテールタイプとなるとグラスミノーSSが最適です。


釣行記
※2024年10月

今回は岡山県で最も有名なカワハギ釣り場、前島にやってきました。
あまり小さいのは逃がして持ち帰りは7匹でした。

これは反則的に美味いです…。
実際に釣っている動画もありますので、よかったらご覧ください!
堤防のエサ釣りに関してはこちらの記事をどうぞ。

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